内容説明
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写楽を謎の絵師として祭り上げてきたアカデミズムの研究者には歓迎されない内容だが、これまでの写楽研究の前提だった多くの過誤を資料をもとに徹底批判。独逸人ユリウス・クルトによる『写楽』刊行から約百年を経て、ようやく写楽の実像が白日の下に。
目次
【第1章】写楽作品検証試論
【第2章】クルト前史試論
【第3章】ユリウス・クルトの『写楽』と日本の写楽研究
【第4章】蔦屋重三郎の一考察
【第5章】浮世絵類考系写本に残る写楽の記録
【第6章】東洲斎写楽の素性
【第7章】写楽探索
【第8章】東洲斎写楽考証
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Berlin1888
2
東洲斎写楽関連の文献をほとんど押さえて、妥協のない考証をこれでもかと加えたスゴイ本。「写楽の研究」というよりも「写楽研究史の研究」といった方が正確か。同時代の証言はもちろん、明治、大正の評判に海外での人気までも幅広くカバー。従来の常識もずいぶん怪しいことばかり。いまだに写楽を「歴史の謎」にしてしまい、興味本位の探偵ごっこで満足している連中に著者の爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。難をいえば分厚くてヘビーでディープで、全ページにわたってガチで詳細な考証が続くこと。だって、学術研究はこうやって進めるものなのだ。2018/04/20
紫
1
東洲斎写楽検証の暫定(2012年時点)決定版。同時代から現代にいたるまで、現在のところ判明している、あらゆる写楽史料を総点検。膨大な史料の成り立ちから情報の信憑性までを論じた上での、微に入り細を穿つような徹底検証はただただ頭が下がるばかり。現存作品の図版を検討することで、幕末明治になってからの複製や贋作がかなり混じっていると結論づけるなど、いままでの写楽論議の前提を片っ端から叩き潰してまわるような検証は実にスリリング。検証ごっこでなく本当に写楽の実態に関心をお持ちなら、一人一冊、必携書であります。星5つ。2017/11/13
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- 和書
- 星鴉の夏




