内容説明
高永家の子供たちは四兄妹。中学の新米教師で正義感の強い長男、いわゆる美容男子である高三の次男、スカートを穿いて進学校に通う高一の三男、いちばん如才なく兄たちのことを観察している中二の末娘たちだ。父親は再婚しているけれど、離婚した「ママ」も気ままに子供たちに会いに来る。そんなフクザツな家庭で過ごす四兄妹が夏休みを経て、新学期の「9月1日」を迎えるまでを描いた青春家族小説。9月1日、それは学校に通う子どもたちにとって、とても大きな意味をもつ日――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
150
いつから?そんな日だったなんて知らなかった。知りたくなかった。私にとって9月1日は、亡き父がシベリア抑留から帰還した日なのだ。それはそれとして・・あぁ、椰月さんだなぁって、そこかしこに漂う椰月さんの空気感が好い。父親1人と母と言う存在が3人。4兄妹の高永家の夏休みの話。長男・善羽とは合わないかもの私だが(汗)4人の少しずつが「家族ってこんなだよなぁ」と思わせてもくれる。3人の母たちのスタンスも好いなぁって感じた。2025/09/15
ゆみねこ
86
父親と3人の母(祖母・継母・ママ)がいる髙永家の4人兄妹。それぞれが夏休みに知った様々な痛み、喪失、孤独。お肌に悩む美容男子の次男・智親、SNSで自分の画像が拡散され外に出られなくなった末っ子長女の民、新米中学教師の長男・善羽、可愛い服装が大好きでスカートをはいて登校する三男の武蔵。家族や友だちがそばにいてくれて、みんなが9月1日を迎えることが出来た。中高生以上のみなさんにお薦めの1冊。2025/10/18
itica
85
それぞれ違った個性を持つ4兄弟を取り巻く状況やその時の感情が、ひとりひとりの章として語られている。誰だって自分に正直に生きたいし、楽しく過ごしたいし誠実でもありたい。でも現実ってやつは意外に厳しいもんだよね。自分が思う自分と、他人から見える自分はもちろん違うだろうし、そんなことを深く考えているとドツボに嵌まりそう。「民(みん)」の章は辛かったな。明確ないじめでなくても、多くの悪意は心を挫けさせる。でも、そう言った諸々を乗り越えた先にある何か(希望?)を予感させるラストが良かった。 2025/10/28
BLANCA
79
物語は今の中高生の身近にある事なのか。周囲にこの世代の子が居ないので単純に「大変だな」と思って読んでいた。以前、TVで小学生が「人間関係に悩んでます」と答えているインタビューを見た事がありました。今の子供達はLINEやSNSに囲まれ、自分の発言や容姿が時に攻撃対象になってしまう事があるのか…。それは、とても窮屈で本当の自分を出せない環境を作っているのではないかと思ってしまった。他人と違うのは当然の事。でも、攻撃する事も無視する事も違うと思う。勉強だけではなくて、本を読もうよ。そう思った。この本は最適では?2025/10/23
ムーミン
77
もっと深刻な話へと進展するのかと思いましたが、終わりはよかったです。2026/01/04




