講談社現代新書<br> 〈国防〉の日本近現代史 幕末から「台湾有事」まで

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講談社現代新書
〈国防〉の日本近現代史 幕末から「台湾有事」まで

  • 著者名:一ノ瀬俊也【著】
  • 価格 ¥1,485(本体¥1,350)
  • 講談社(2025/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 390pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065407875

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内容説明

この国は何から何を守ろうとしてきたのか?

不平士族の反乱、日清・日露戦争、太平洋戦争、朝鮮戦争、60年安保、東日本大震災――。
ロングセラー『日本軍と日本兵』の著者が、150年におよぶ軍事と日本社会の関係をわかりやすく解説!

●明治政府の「徴兵制」と民衆たち
●士族や農民たちを抑え込んだ内なる〈国防〉
●明治の指導者たちは朝鮮半島をどのように見ていたのか
●海軍と陸軍、それぞれの思惑
●帝国国防方針の想定敵国
●米騒動に対する武力行使
●銃後国民の「口封じ」と国防婦人会
●なぜ早く降伏できなかったのか
●本土決戦が実現していたら、国民の生命は…
●日本政府が「戦争放棄」を受け入れた理由
●朝鮮戦争と「基地国家」日本
●60年安保と自衛隊の「歴史」研究
●非核三原則と日米密約
●冷戦終結後の海外「派兵」
●大規模災害や無差別テロも国防の課題に

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

116
長く国家意識のなかった日本は、初めて幕末に外国に支配されるかもとの強烈な恐怖を体験した。明治政府は一から国軍建設を図ったが、政治の手段ではなく戦争を自己目的化した奇怪な軍隊が生まれてしまった。その深刻な失敗経験から戦後は極端な絶対平和主義がはびこり、他国に国防を委託する異常な状況に安住し軍事研究すらタブー視されてきた。ロシアや中国の脅威と米国の凋落を目の当たりにした21世紀に、ようやく軍事力の必要性が認識されたが予算や技術や人の面で壁は高い。リアリズムに基づく国際政治上の戦略的思考は日本人に可能かを問う。2025/11/07

月をみるもの

15
陸軍・海軍が、全体としての国益をまったく考えず、みずからの組織利益のためだけに、それぞれ北進・南進を唱えた戦前。国力や周辺諸国の動向を省みることもなく、南北同時に戦端を開いて当然のように破綻。一方、対ソ北守だった陸自は冷戦終結によって比重が下がり、台湾有事に関連して南西諸島を守るための海自・空自の重要性が増しつつあるのが現在。「国体」が戦前の天皇に変わって米国になっただけで、自ら周辺状況を判断し対応する能力は、戦前よりもむしろ低下中。ということでチャッピー並みの要約にはなってますでしょうか2025/10/05

あらい/にったのひと

5
一ノ瀬さんの近現代通史。「国防」というテーマで江戸~現代までを概観するもの。徳川家綱から岸田文雄までなのでなかなか幅が広い。各時代は短めになっているので、気になる時代をぱっと読んで、そこにある参考文献やその著者の本を読むと理解が深まりそうということで、これはこの分野の教科書か便覧となるような本ですね。そのせいか、全体的に文章が一ノ瀬さんっぽくない、わりとマイルドという感じがあります。ちょいちょい感じるところはあるのだけど。2025/09/06

Hiroki Nishizumi

4
良かった。国防の視点で近代から現代の歴史を概観している。後になってから、ナゼこの道を選んだのかとか、他の選択肢がなかったのかとか思いがちだが、なかなかそうはいかなかった気がした。参考文献案内も参考にできそうだ。いずれにしても一読では吸収しきれないため、時期をおいて再読した方が良いと感じた。2025/12/15

みさと

4
幕末から現代まで約150年の歴史を国防という観点から概観する。明治以降、日本は国防の最前線を朝鮮半島に求め外征を繰り返してきた。日米戦争では遂に南太平洋までも最前線を拡大した。敗戦後は日米安保の下、列島内は自衛隊が、列島外は米軍に依存する態勢となった。何を守るのか。明治以降、反体制につながる国民騒擾も国防の敵と見なし、軍隊が治安出動を繰り返してきた。敗戦時は国体護持こそが国防であり、国民は守るべき対象ではなかった。現代、自衛隊の任務に治安出動がある。一朝有事の際、国民は守るべき対象に入っているのだろうか?2025/11/13

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