内容説明
ソクラテスは言う――「いちばん大切なのは、単に生きることではなく、よく生きることだ」。では「よく生きる」とはどのようなことか。「単に生きること」だけでも容易ではない状況を、人はいかに生きるべきなのか。本書はそうした根源的な問いについて、『ソクラテスの弁明』『オイディプス王』『国家』をはじめとする古代ギリシアの哲学、文学の名作を手引きに、深く掘り下げて考える。2400年のはるかな時を超えて現代の我々に生きるヒントを示してくれる古代の叡智の数々を、ギリシア哲学研究の碩学が縦横に論じ、わかりやすく読み解いて伝える連続講義。
目次
はじめに/第1講 ソクラテスと「無知の自覚」/第2講 オイディプスと自己の深淵──自分を知ることの悲劇/第3講 個人と社会I──『アンティゴネー』における人の法と神々の掟/第4講 個人と社会II──プロメテウスとゼウスの贈り物/第5講 法と人間I──アンティフォンの挑戦と目撃者の不在/第6講 法と人間II──ソクラテスは、なぜ脱獄しなかったのか/第7講 力と正義I──古代ギリシア人と現実政治/第8講 力と正義II──ソフォクレス『フィロクテテス』と大政治のなかの個人/第9講 徳と悪徳I──プラトン『ラケス』と勇気への問い/第10講 徳と悪徳II──アリストテレスの勇気論/第11講 徳と悪徳III──アリスティッポスの人生指南/第12講 理性と情念I──メデイアとまちがいだらけの夫選び/第13講 理性と情念II──プラトン『国家』における魂の三角関係/第14講 美とエロースの探求──プラトン『饗宴』を読む/第15講 芸術と真理──プラトン『国家』におけるミーメーシス(模倣)論/第16講 真と I──ゴルギアスと、人を言いくるめる方法/第17講 真と II──プラトンの弁論術批判/第18講 ソクラテスと若者たちI──アリストファネス『雲』と美風の崩壊/第19講 ソクラテスと若者たちII──エレンコス(論駁)の成人指定/第20講 国のかたち、人のかたち──民主主義と独裁/第21講 敷居の外で──伝デモステネス『ネアイラ弾劾』をめぐって/第22講 理想国の女性たち──「哲人女王」への道/第23講 哲学者と自殺──ソクラテスからストア派まで/第24講 ソクラテスと老い──クセノフォン『ソクラテスの弁明』をめぐって/第25講 運命の転変と幸福──クロイソスの場合/第26講 運命と自由──自己を選ぶ/古代ギリシアの哲人 関連年表/古代ギリシア 関連地図/あとがき/学芸文庫版あとがき/人名索引
感想・レビュー
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buuupuuu
のら
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