エピクロスの処方箋

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エピクロスの処方箋

  • 著者名:夏川草介【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 水鈴社(2025/09発売)
  • 春真っ盛り!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/26)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784910576053

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内容説明

「医療では、人は救えないんだよ」
現役医師が描く、人の命と幸福について。

2024年本屋大賞第四位&京都本大賞受賞、映画化決定の感動作『スピノザの診察室』続編、ついに刊行!
※シリーズではありますが、本作単体としてお楽しみいただけます。

「君はここまで来るために、何人の患者を死なせてきた?」
思想する医師・雄町哲郎は今日も京都の街をゆく。
大人気、哲学エンタメシリーズ待望の第二弾!

【あらすじ】
大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望されながらも、母を亡くし一人になった甥のために地域病院で働く内科医の雄町哲郎。
ある日、哲郎の力量に惚れ込む大学准教授の花垣から、難しい症例が持ち込まれた。
患者は82歳の老人。
それは、かつて哲郎が激怒させた大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦教授の父親だったーー。

「エピクロスが主張している快楽の本質は、何よりも『精神の安定』のことなんだ。だから自分は快楽主義者だと言う奴に出会ったら十分に注意することだ。心の平静を求めているのか、ひたすら快楽を求めているのか、こいつは全く別物だよ」(本文より)
エピクロス……古代ギリシャの哲学者。快楽主義を提唱した。

【著者からのメッセージ】
「幸福」とは何か。
本書の主題は、前作『スピノザの診察室』と同じく、この問いの中にあります。
幸福に生きるとはどういうことか。幸福は環境が与えるものなのか、それとも自分の力で生み出すものなのか。幸福と快楽とは何が異なるのか。
これらの問いが私の中で年々重みを増しているのは、臨床現場で様々な命の在り方に出会うからかもしれません。無論、容易に答えが出るものではありませんが、思索の旅を少しずつ前へと進めています。
古代ギリシャの哲学者エピクロスは、快楽主義の祖と言われる人物ですが、この問いに、実に簡潔な答えを示しました。
それは、心に悩みがないことと、肉体に苦痛がないこと。
彼が提示したこの素朴な条件に、私はもう一つだけ付け加えます。
すなわち「孤独ではないこと」。
多様性の名のもとに、人と人とのつながりが断ち切られ、互いに歩み寄ることが難しくなりつつある現代だからこそ、この物語が多くの人の足下を照らす、温かな灯火となることを願っています。
――夏川草介

【著者プロフィール】
一九七八年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。?野県にて地域医療に従事。二〇〇九年『神様のカルテ』で第十回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同書は二〇一〇年本屋大賞第二位となり、映画化された。他の著書に、世界四十カ国以上で翻訳された『本を守ろうとする猫の話』、『始まりの木』、コロナ禍の最前線に立つ現役医師である著者が自らの経験をもとに綴り大きな話題となったドキュメント小説『臨床の砦』、二〇二四年本屋大賞第四位、京都本大賞を受賞した『スピノザの診察室』など。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

青乃108号

532
マチ先生シリーズ2作目。「スピノザ~」を読んで感銘を受け、今か今かと待っていた本作なのだが、間に「神カル」を2作程読んでしまったばっかりに何だか印象が混じってしまって不安だった。しかし読み始めてみると、おそらく前作を読んでいない読者でもすんなり世界に入っていける親切設計。折々で描かれる古都京都の暮れから正月にかけての風情が何ともいえず良い。マチ先生の医師としての矜持がまた良い。その他の脇を固める医師達、患者達、それぞれが人間味豊かに描かれていて良い。心中に爽やかな風が吹き抜ける様な読後感がとても良い。2025/12/22

starbro

498
夏川 草介は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。スピノザの診察室の続編、今回は長編小説でした。本作も良書ですが、前作が凄く良かっただけに、今年のBEST20には推しません。第三弾もありそうなエンディングでした。 https://natsukawa-suirinsha.jp/2025/11/26

うっちー

412
医療の奥深さをしみじみと感じました。今後の進展にますます期待します2025/10/19

名古屋ケムンパス

405
流麗な文章に引き込まれ、京の都の敏腕内科医・雄町先生の言動に再び魅了されてしまいました。「神様のカルテ」では患者と医師の心の交流に何度も涙しましたが、今作では幼くして母を失った甥と、大学医局を辞してまで彼を引き取った雄町先生との互いを思い遣る夕食会でのお年玉の受け渡しに図らずも眦を濡らすことになりました。主題となるのは「すべての人がいずれ必ず死ぬのだとすれば、医師はなんのために患者を診るんだ?」との問い。医は仁術であることに改めて気づきます。患者に寄添う全てのお医者様に心より感謝いたします。2025/11/03

tetsubun1000mg

402
ある理由から前作「スピノザの診察室」を一週間に再読して本作を読むことになったので、スムーズに二作目にはいり込むことができた。 原田病院の登場人物や以前医局長として勤務していた洛都大学の花垣准教授など設定や会話が一層面白くなってくる。 先端治療や難解な手術を担当する大学病院と、身寄りがなかったり治癒が見込めない患者の最終受け入れ先の役割まで持つ地元病院。 本作は登場人物を活かしながら難しい症例の患者の手術などを取り入れながら素晴らしいドラマに仕上がっている。 本屋大賞ノミネート作品だがこの作品を推したい。2026/04/04

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