ちくま新書<br> 形而上学とは何か

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ちくま新書
形而上学とは何か

  • 著者名:秋葉剛史【著者】
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 筑摩書房(2025/08発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480076991

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内容説明

形而上学は既存のルールや秩序を疑い、世界の見取り図を丸ごと描きなおすメソッドだ。時間は存在するか。私たちに自由はあるか。物事の因果はどうやって決まるのか。同一性とは何か。この世界とまったく別の世界は存在するか――。論理学、認識論、倫理学と並び、古代ギリシア以来哲学の中心問題でありつづけてきた形而上学。その基本から最新論点までをわかりやすく解説。読んだ後には世界ががらりと違って見えてくる! 俯瞰的に、明晰に考え、メタ思考力を鍛える最良の入門書。

目次

はじめに/序章 形而上学とは何か/この章で論じること/形而上学の主題──世界の基本秩序へ/いくつかの基本秩序/形而上学の方法──モデルづくりを中心に/還元的モデルと非還元的モデル/世界の見取り図のなかに私たちを描き込む/本書の構成/コラム 「形而上学」の語源/第1章 性質と類似性/ものは性質をもち、互いに類似する/性質をめぐる問い/性質の重要性/客観的な性質と非客観的な性質/非客観的性質の諸相/客観的性質をもつということ/性質とは何か(1)──普遍者実在論/普遍者と時空世界の問題/唯名論の基本方針/性質とは何か(2)──類似性唯名論/いくつかの懸念/性質とは何か(3)──トロープ唯名論/まとめと関連トピック/第2章 因果/因果の本質とは何か/なぜこの問いが重要か/議論の方法に関する注意/近接性と先行性/因果の本質は何か(1)──規則性説/因果の本質は何か(2)──反事実条件説/反事実条件説はどのくらい有望か/因果の本質は何か(3)──確率上昇説/確率上昇説はどのくらい有望か/これまでの暗黙の前提を問いなおす/多元主義と原初主義/まとめと関連トピック/コラム 必要条件・十分条件・必要十分条件/第3章 部分と全体/部分と全体の遍在性/全体は部分の総和以上のものか/問いを明確化する/還元主義と非還元主義/非還元主義の支持理由(1)──全体がもつ「新奇」な性質/還元主義からの応答──機能的還元/非還元主義の支持理由(2)──意識/性質の多重実現/非還元主義の支持理由(3)──新たな関係秩序のなかでの存在/還元主義からの応答──多重実現の実在をめぐって/非還元主義の支持理由(4)──下向きの規定関係(下向き因果)/まとめと関連トピック/第4章 「もの」と「こと」/「物」の存在感/モノが先か、コトが先か/モノの一般的特徴/モノ主義とはどのような見方か/事態ベースのコト主義(事態主義)/事態が存在すると考えるべき理由/事態は(存在するとすれば)基礎的だと考えるべき理由/モノ主義からありうる応答/プロセス主義/プロセス主義の支持理由(1)──生物/プロセス主義の支持理由(2)──素粒子/モノ主義からありうる応答(1)──生物に関して/モノ主義からありうる応答(2)──素粒子に関して/まとめと関連トピック/第5章 時間と様相/無によって支えられる実在/時間と様相の形而上学/さまざまな可能性/可能世界という概念/他の様相概念/可能世界とは何か(1)──可能主義/可能主義への批判/可能世界とは何か(2)──現実主義(代用主義)/循環の問題/時間についての問い、二種類の時間的特徴/さしあたりの説明/さらなる課題/時間的世界のモデル(1)──B理論/B理論は時間のモデルとして十分か/時間的世界のモデル(2)──A理論/A理論の課題/マクタガートと観念論/まとめと関連トピック/第6章 人の同一性/人が同一であり続けるとはどういうことか/身体の連続性/身体とは何か/身体説への異論/こんな議論ありなの?/心理的な連続性/身体説と心理説の対照的な人間観/心理説への異論/他の選択肢──ハイブリッド説/概念工学という考え方/「人」の概念工学/まとめと関連トピック/第7章 自由/自由な行為者としての私たち/自由は実在するか/自由テーゼ/近代以降の決定論/リベットの実験/リベット実験は自由な行為の非存在を「証明」したのか/自由懐疑論証/自由テーゼを手放すことはできるか/自由意志論(リバタリアニズム)/両立論(1)──余地両立論(古典的両立論)/別のタイプの両立論に向けて──フランクファート型事例/両立論(2)──源泉両立論/自由なき世界はそこまで悪いものか──強硬な決定論(自由懐疑論)/自由なき世界のゆくえ/まとめと関連トピック/さらに学びたい人のための文献案内/あとがき/索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

逆丸カツハ

27
分析哲学の本。大変勉強になった。よきよき本である。2025/09/14

原玉幸子

18
「愛」とか「平和」とか、これっ!と説明出来ない事物・事象を考える学問と思っていましたが、曰く「一般的で包括的な秩序」とのことです。著者は得意気に語っていますが、例えば、観的性質、普遍者実在論、唯名論、還元主義等々、ぽんぽん分からない用語が出て来るので、「そんなんどーでもええやん」と思う自分には「敢えて形而上下学なくて普通に哲学やろ」です。哲学とは哲学者の事象や語句の定義の違いだけであって根源的には一つ。そして、その哲学体系がそこいらにあるストーリーの一つと考えれば本書に有難味は感じず。(●2025年・冬)2025/11/23

Ex libris 毒餃子

12
哲学から人の在り方についてを抜いたような議論が多かった。それを「形而上学」とするのであれば、形而上学は知識がどういう定義付けをされるべきか、という論述であり、面白かった。メタフィジカの議論が決まって初めて、人性について論じることができるのだろう。2025/10/04

ニッポニテスは中州へ泳ぐ

9
形而上学の面白さが、変に飾り立てすぎない平熱なトーンで語られる。6章で人の同一性をどこに求めようか?みたいな話が登場します。指紋のような身体的特徴や記憶をもとに同一性をあれこれ論じており、佐藤雅彦さんの「これも自分と認めざるを得ない展」を連想(同時並行へ佐藤さんの本も読んでたので)。 「ここまでが自分である」と感じている主観的な自我の範囲と、社会において共有されてる同一性の基準って意外と重ならないのかもしれない などと考えあぐねつつ読了。ご馳走様でした! 2025/09/17

愛楊

7
新書でこの量を読めるなんてお得過ぎる。布施のような本です。2025/08/11

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