内容説明
自由貿易とグローバル化が終わりを告げ、トランプ関税、中国のレアアースなど、経済が武器化する時代が到来した。この危機を乗り切るために必要となるのが、地政学に経済安全保障の概念を取り入れた「地経学」の思考である。国際政治学の第一人者が、半導体、宇宙、資源など様々な視点から新たな時代の日本の指針を示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
124
国家安全保障とは専ら軍隊や戦争、情報関係の話とされているが、戦いを支える経済力も不可欠。武器の開発や生産には多額のコストと高度な技術が必要な今日、経済や技術の強さは戦力に直結する。経済が武器化する現代を「地経学」の視点から分析し、国際政治を見る目を変えてくれる。地経学の考えを取り入れて国策とした中国に対し、自国だけでは経済衰退を止められないと判断したトランプ政権は半強制的に日欧に対米投資をさせて強いアメリカ復活を目指す。米中貿易問題とは単なる赤字の話ではなく、双方の未来を賭けた死闘であると認識させられる。2025/10/31
Ra
6
第一人者が、半導体、IT・AI、宇宙、資源、経済制裁をテーマに"地政学×経済安全保障=地経学"について解説。「地経学を考える上で、その国が、国家という地理的に規定された空間において、どのような経済的資源を持っているのか、また、その資源を地経学的パワーとして、国際秩序の形成や変化に活用できているのか」という視点が重要であると説く。相互依存関係が張り巡らされるという意味でのグローバル社会が現前とあり、そこにおいて経済を"武器化"する動きが加速化する中、「戦略的自律性」及び「戦略的不可欠性」が重要になってくる。2025/11/01
ハマのプー
3
入門書ではあるが、国際情勢を説明するのに、地経学が果たす役割の大きさを教えてくれる一冊。ロシアのウクライナ侵攻に対して世界各国の足並みが揃わない理由といった昨今の気になるテーマが山盛りで、気づくと読了。個人的には冷戦後に権威主義国家が残った(増えた?)ことを深掘りして欲しかったなと。地経学がブーストしそうな予感あり。2026/01/26
mrasd212
2
ウェビナーが元ということで、新しさは少ないものの、宇宙、半導体、資源や経済制裁について、現状をまとめ、わかりやすく解説してくれている2026/01/03
ゼロ投資大学
2
経済はグリーバル化する。より生産性の高い場所に生産拠点は移され、高く多く売れる場所で商品は販売される。国境を越え、グローバルに広がるサプライチェーンを構築し、常にビジネスは拡大していく。現代の世界は、自由貿易を是としグローバルな経済活動を奨励し、他方で各国の政治的な思惑に左右され、経済が武器化している。地政学の枠組みの中に経済が武器として組み込まれる地経学の考え方を習得する。2025/12/11
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