内容説明
日本橋に進出した蔦重は黄表紙で大ヒットを飛ばす。江戸城では意知が斬りつけられ…
「江戸のメディア王」として時代の寵児となった蔦屋重三郎の生涯を描く大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」を完全小説化、ノベライス第3巻。
吉原の耕書堂を人気店にした蔦重こと蔦屋重三郎は、さらに本屋の中心地・日本橋への進出を画策する。老舗の地本問屋・丸屋を買い取ろうとするが、吉原者は見附内の屋敷を買うことはできない定めがあった。それでも蔦重は浅間山噴火の際に、日本橋の人々の役に立とうと奔走する。それを見た丸屋の女将・ていは、だんたんと蔦重を認め、店は蔦重に譲り、自分は出ていく、と言う。それを聞いた蔦重は、それならば夫婦にならないか、とていに提案するのだった。蔦重は大田南畝や山東京伝など仲間たちとともに黄表紙を刊行、その中の『江戸生艶気樺焼』は空前のヒットとなる。
江戸の田沼屋敷では田沼意次とその嫡男・意知が、蝦夷地を幕府直轄地にせんと画策していた。意知は情報を集めようと、花雲助と名乗り色男を演じながら吉原に探りを入れる。そこで花魁の誰袖と出会った意知は、いつしか誰袖と心を通わせ、身請けの約束をするのだった。そんな折、田沼親子の失脚を狙い暗躍する何者かが、意知が佐野政言の出世を阻んでいると吹き込み、乱心した佐野は江戸城内で刀を振りかざし、意知に斬りつける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まえぞう
21
3巻目で、ちょうど起承転結の「転」のような展開でした。TVがありますのでここではふれませんが、どういう落ち(=「結」)になるんでしょうね。2025/07/29
りこぴんとまと
4
今まで辛いシーンは度々あったものの爽快に走り抜けた蔦重。今回は暗雲立ち込める。ドラマを楽しみに。2025/08/12
しぇるぱ
3
丸屋の女将・ていは最初は蔦重がうとましかったが、誠にほだされて、蔦重とまことの夫婦になった。田沼意次の息子田沼意知は佐野政言の恨みを買って、千代田城中で切り殺された。この辺はだれ場なんですよ。田沼の勢いにケチが付く。蔦重の出版が当たっていても、響いてこない。要するに、世の中不景気なんですよ。大当たりの出ようもない。一橋治済の陰謀で、松平定信が溜りの間詰となった。老中一歩手前です。田沼意知、松平定信の批判の矢を受けることになってしまった。十代将軍徳川家治が亡くなって、田沼意次は失脚した。替わりに松平定信。。2026/04/08
冬至楼均
3
台本から起こしているから放送されたドラマと部分的に違うところがある筈ですが。一つだけ気が付いたのは33話。蔦重を救った鬼平は、小説では刀を使っているけれど、ドラマでは弓で射殺していたこと。2025/12/13
ポレポレ
2
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(森下佳子, 2025)の小説版第3巻。「浅間焼け🌋」直後の日本橋通油町で蔦重が活躍する第25章「灰の雨降る日本橋」から、新老中 松平定信によって恋川春町が追い詰められる第36章「鸚鵡のけりは鴨」までを収録。 商人として脂が乗り、しかし商才や幸運に翳りが表れ始めた蔦重。いち市中の本屋の彼が城中での政、及びあの男が巡らす権謀術数に否応無く巻き込まれる……。 劇中の米騒動や物価高の描写と令和の現実世界とのシンクロぶりに驚いた記憶が。暮らしは政治と密接だ。 ★★★★★2026/03/06
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