内容説明
物語を追ううちに、家系図の知識が身につく新感覚ミステリー あなたの家にも眠るかもしれない。壮大なドラマが!
「あなたの家系図、千年前まで遡れるかもしれません」
古い文書を読み、先祖の墓を探し、足跡をたどって、家系図作りをするのが僕の仕事。
そんな僕のところに、かの有名なアニメに出てくる女の子と同姓同名(源静香)の女子大生が家系調査の依頼をしてきた。
父を亡くしたばかりの静香に、僕はそっと「自分で調べてみませんか?」と声をかけた。
遺された金属片、謎の掛軸、消えゆく神社──静香と僕がたどる千年の家系物語。
これは、過去を知る旅であり、同時に、静香が自分自身と向き合う旅だった。
そして僕にとっても、家系図作成という仕事の意味を改めて考える、大きな転機となる出来事になったのだ。
──読むほどに、あなたの家族が愛おしくなる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
au
1
作中の「家系調査って、極上の推理小説を読むような楽しさがある」という表現に、激しく同意した。調査を通して歴史も学べるので非常に興味深い。「名前には家族や家系の価値観が込められている。それを紐解いていくと、家系図の中に埋もれていた物語が浮かび上がる」自分自身を振り返り、家族のつながりが感じられる。2025/09/08
ねぎとろくん
1
ちょうど現行戸籍で遡れる江戸末期までの家系図調査を終えたところに、この本が飛び込んできた。ちょうどその日が発売日。これは運命と思って購入 内容はフィクションなのだろうがなんか感動したし、なにより自分がさらに一歩踏み込んで家系図調査をする上でかなり勉強になった 僕の場合、自分の7代前の祖先が武士なのか庶民なのかで次の調査が分岐する。武士であれば藩家系図(どの藩かは住んでいたエリアで大方分かる)。庶民であれば住んでいたエリアから氏寺を探し、檀家資料的なのを確認する(寺請制度により寺が戸籍管理していたらしい)。2025/08/03