内容説明
奇跡を起こせるのは、最後の最後まで奇跡を信じきったやつだ――
資金なし、経験なし、計画性なし。
あるのは志とビジョンだけ。
ベンチャー起業の紆余曲折と仲間たちとの絆を描いた、お仕事×青春小説!
なにかを成し遂げたいのなら、死ぬ気で働かないといけない時期が必ずあると思うんだ。
黒川虎太郎は大学四年生。大手企業からの内定も獲得し、堅実な人生を送っていく――はずだった。だが、ステージIVの悪性リンパ腫になったことで人生が一変。
絶望に襲われるコタローを救ったのは『生きるための起業』という一冊の本だった。治療が奏功し、なんとか死を免れたコタローは退院と同時に、「生きるために」起業することに。
高校時代の同級生、白井博と二人で会社を立ち上げたものの、事業内容も資金の調達先も何も決まっていない。
決定したのは社名――「サバイバーズ」だけ。動画制作会社としてスタートを切ることにしたものの、行き当たりばったりすぎる経営で、この先、生き延びることができるのか……!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
535
面白くてかなり短時間で読み終わった。若さと爽やかさを打ち出して、変に重たくなりすぎないようにちゃんと計算して描きながら、それでいて起業の苦労を軽んじておらず、ご都合主義と共感できる部分の按配が絶妙。一人また一人と仲間が増えていく展開と、各人物のキャラ付けが噛み合っており、こういうの嫌いな人いないでしょレベルの仕上がりになっている。印象に残った人物は谷山。なんだこのカッコ悪い仮面ライダーは!と衝撃を受けた覚えのある仮面ライダーブレイブの人が主演でドラマ化しているらしく、そちらもチェックしてみる。2025/10/24
starbro
214
10月の第一作は、岩井 圭也の最新作です。本書は、ガンサバイバー起業青春譚でした。私は、新潟市出身&ガンサバイバーと主人公と二つの共通点があるので、親近感が湧きました。 但し、私は、新規事業に関わったことがありますが、本書の事業は、将来的にも成功しない気がします(笑) https://www.shodensha.co.jp/survive/2025/10/01
hiace9000
166
作品ごとに筆致や温度感を七変化させる多様性、それを物語に見事マッチさせる適応筆力で比類なき作家=岩井圭也。またしても新ジャンルは、お仕事×青春群像劇! 黒川虎太郎は大学4年生で悪性リンパ腫を発症。九死に一生を得た彼は残りの人生を起業に全振りすることを決心。高校時代の同級生・白井博と2人で会社を立ち上げる。その名はサバイバーズ。創業から20年後に生き残れるのは0.3%のベンチャー業界、サバイバーズは生き延びることができるのか―。奇跡を信じ、奇跡を起こそうと生き抜く"希望"と"労働欲"に是非感化されて欲しい!2025/09/09
タックン
113
起業サークルに属していたコタローが悪政リンパ種に罹り克服して、友人のハクと企業するお仕事小説。 資金や計画性がないまま企業は無謀ではないかと思ったり、領域が映像系ってyoutube観ててもわかりずらかったって印象。コタローのキャラもちょっと? でも企業にはリーダーのポリシーや仲間のチームワークが不可欠は納得。仲間の4人のキャラ設定はよかった。 紆余曲折はあったけど会社が成長してってよかった。 っで題名道理ある意味、病気からのサバイブ!の話だったと思う。同じリンパ種に罹ってた女子大生のその後が気になった。2025/09/15
サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥
105
(2025-130)【図書館本-90】今度の岩井さんの新作はお仕事&青春小説。僅か22歳でステージⅣの悪性リンパ腫と宣告された大学生のコタローは絶望の中、生きる目的として起業する。高校時代の友人ハクと会社を立ち上げたものの、金も技術もコネもビジネスのアイデアも無し。あるのは理想と意気込みのみというベンチャー企業。なかなかうまくはいかないよね。ちょっとご都合主義かなぁという展開ではあるものの、最後はなかなかの感動物。奇跡はそれが起こると信じる者にしか起こらない。そうかもしれないね。★★★★2025/09/01
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