- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
日本の国土に占める過疎地域の割合は約60%。「田舎は危機的状況にある」「過疎地域は悲惨」――。「田舎=過疎地域」にはネガティブな言説が付いてまわる。しかし、こうした言説の多くは「都心の思考」で発信され、「都市部の都合」を田舎に押しつけている。だが、田舎は本当に悲惨なのか? 都会の思考とは異なる合理性に裏打ちされた「田舎の思考」を明らかにし、過疎地域で暮らす人びとの日常を通して日本の未来を考える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
47
この著者のいいところは、参考文献を時系列順に列挙していることだ。私は、著者名、書名、出版社名、出版年 の順に慣れていたので。研究書である以上、私の知っている本も多数あり、先行研究はきちんとしている良書。田舎のいやらしさ:自身の価値基準を他者に押しつける態度や姿勢(3頁)。ま、その典型は、某商業店主だけどね。いやらしさの背景には、思考様式の違いがあるという(4頁)。この本では、地域の捉え方として、多様と差異、中道と同化、の図式をしている(7頁)。2025/12/24
みき
42
良書。これは面白い。なんとなく当たり前だった都会の思考と田舎の思考が言語化された気分。閉鎖的であることなどは都会の人間からすれば非進歩的であると思われている部分が、田舎では合理的に人々が動いた結果の考え方であるとは正直考えもしなかったということが正直なところである。何となく田舎暮らしに憧れて失敗する人は確かに田舎の思考が欠けいたのかもしれない。ただその田舎の思考を最終章で否定しているようにも見えなかなかバランスが難しいんだなと思うところもあった。田舎は閉鎖性を受け入れる限りにおいて開放的なのかもしれない。2026/07/24
よっち
31
過疎地域で暮らし働き、実態を知る著者が、悲惨とは程遠い過疎地域の実態を取材して、「田舎=過疎地域」とネガティブな言説が付いてまわる現状を考える1冊。日本の国土に占める過疎地域の割合は約60%。高齢化と過疎化が進み、危機的状況にあると取り上げられがちな田舎は本当に悲惨なのか。都会的な思考とは異なる独特の合理性に裏打ちされた田舎の思考を明らかにする内容で、効率や利便性を重視する都市生活とは異なる、人とのつながりがインフラを補い、助け合いの仕組みが根づく暮らしもまた、これからの未来を考えていくためには必要です。2025/09/09
おせきはん
29
過疎地域で暮らす著者が、自身の見聞も踏まえて田舎と都心の思考の違いを解説しています。都心にも過疎地域にも住んだことのない自分には、著者の解説がどこまで正しいのか判断できないながらも、過疎地域の実際の姿を垣間見ることができました。2025/10/23
まゆまゆ
13
過疎地域をはじめとする田舎で暮らす人々は首都圏で暮らす人々とは違う田舎の思考で日々過ごしていることを解説していく内容。田舎は現状に満足しているので気楽さや安らぎを求め、都心は経済的な成長と発展を願っているので現状に不満を持つ、という思考の違いをまずは理解しなければ田舎は語れない。脱成長、という概念がいまいち受け入れられていないのはこれが原因なのか(笑)2025/10/07




