内容説明
カラヤン後のベルリンフィルの芸術監督として一時代を築いたアバド。現代音楽への取り組みや若手の積極的な育成など、その華々しいキャリアと、静かに燃える芸術の根源に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
97
私がアバドさんを聴いたのはベルリン・フィルとの来日公演2回だけ(ブラームスとマーラー)。どちらも一生の思い出の演奏会となった。本書で紹介されるアバドさんのお人柄(読書家、知的、謙虚、オープン)は、正にこの指揮者のカンタービレそのもの。BPOの音楽監督が有名だが、私は、数多くのユース・オーケストラを育てたことやルツェルン祝祭管弦楽団を組織したことが、アバドさんらしい素晴らしい業績だと思う。また、イタリア人なのに、プッチーニもレスピーギもベリズモ・オペラも振らなかったことに、アバドさんの音楽的な矜持を感じる。2025/05/19
karutaroton
11
高校でオーケストラ部に入って、当時でも確か2万以上したチケットを買ってもらってアバド指揮のベルリンフィルのコンサートをシンフォニーホールで聴いたのは、未だに思い出します。ブラームスの終盤でもう終わってしまうことに泣きそうだった😭のでこの本の書評を見た時に読もうと思いました。ので、人におすすめって本ではないけど、自分はそれも含めて色々振り返れて良かったです2025/04/25
愛理ちゃん88
4
一つは音楽界においてミラノ、ロンドン、シカゴの大きな組織で指揮者としての経験を積んできたこと。次に古典、ロマン派からモダニズムまで、モーツァルト、ベートヴェンからマーラー、ストランヴィンスキーに至る「主要レパートリー」を知り尽くしていたこと。そして三つ目として、多くの録音によって、レコード業界とも強いつながりを持っていたことである。2025/05/17
ぷろヴぃそ
3
トスカニーニを反面教師とし、カラヤンの影にも抗ったリベラリスト、アバド。その最大の業績はベルリンにおけるテーマ制ティクルスと、複数の新しい友情オーケストラの立ち上げであった。CDを聴いているだけでは絶対にわからない偉大な芸術家の真の姿。2025/06/21
ブネ
3
【MEMO】 ◉世界的指揮者、クラウディオ・アバド(1933-2014)の評伝。 カラヤン亡き後のベルリンフィルの芸術監督として一時代を築き、音楽界を牽引。現代音楽への取り組みや、ルツェルン音楽祭、若手の積極的な育成など、次世代に果たした役割も大きい。その華々しいキャリアと、静かに燃える芸術の根源に迫る。2025/06/04
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