内容説明
柳田國男は「先祖」を通して何を問うたのか? 群像新人評論賞受賞の気鋭が「先祖」「家」「信仰」を軸にその思想の展開と帰結をたどる試論。近代化の進む明治から昭和の戦前・戦中・戦後へ……時代と共に生きた思想家の本質に迫る。
〈目次〉
計画する先祖たち/家と国家/農政学から歴史へ/神輿に生きる人々/新しい国学/聖人の民俗学/尊王と地侍/村から都市へ/新しい女へ/明治大正史 世相篇/日本の祭/先祖の話/敗戦と忘却/再出発/ご先祖になる/エピローグ 神話から歴史へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼっせぃー
4
「計画」と「同情」をキーワードとして、先祖ー家ー共同体(農村と都市)についての柳田の思想的通史を描いた快作。引用部への解説も丁寧でアマチュアに優しい。『自己と対象のあいだに乗り越えがたい差異が存在するからこそ、「同情」という方法が必要とされる。学問が深まり、いかに「同情」が精緻化しても、対象との一体化に至ることは無い。むしろ差異の乗り越えがたさが、いよいよ明瞭になっていく。こうした柳田の学問の性格が集約的にあらわれるのが、人為的に創り出すことができず、失われてしまえば回復も困難な、信仰という問題であった』2026/01/13
めめほめ
2
柳田國男の研究の成果というよりは、彼の人生や生きていた時代、感じていたものを背景に何故その民俗学的知見にに至ったかについての本で、とても面白かった。この本自体が柳田國男に「同情」を実践しているような気がする。2025/12/13
takao
0
ふむ2025/12/15




