内容説明
カバーイラスト:安彦良和
戦後の混乱期、北の地の「悪所」で、女たちの革命が起きていた。
1952年冬、北辺の街・帯広で、色街の女たちの反乱が起こる。自らを縛る不法な借金と、そのために身を売る女たち。この不条理に抗って彼女たちは自由のための旗を振った。時は朝鮮戦争のさなか、この女たちの反乱に、様々な立場の男たちの陰謀が絡みつく。「帯広革命都市」宣言。侵攻する北朝鮮特殊部隊を阻止するため、地元の復員兵だった男たちは再び雪原で銃をとる。反乱の末に辿り着いた女たちが見たものは――。
帯広出身の著者が満を持して活写する、「かつてありえたかもしれない」戦後昭和秘史。
※この作品はフィクションです
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
51
表紙とこのタイトル。かなり圧が強いと感じました。作品も著者の熱量が、これでもかと伝わってきます。とにかく飽きさせません。1952年という時代のせいか、古き良き日本絵街の黄金時代を彷彿させる活気の・ようなものを感じます。2025/09/25
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44
🌟🌟🌟🌟☆。『安彦良和』という撒き餌(絵)に引っかかって購入。俗にいうジャケ買い。いやぁ面白かったなぁ、コレ。帯広にある北栄ビルに住んでいる主人公夫婦。ある事件がきっかけで始まった女性解放運動主軸に第二次大戦中、兵隊だった主人公の過去の物語が絡んでいく。練りに練ったプロットは全くブレもせず丁度いいスピードで飽きさせずに次々と物語を展開させる。丁寧で緻密な描写が物語を立体化させる。帯広、北栄ビルという舞台設定。主人公夫婦と個性豊かなキャラクター達、特に時計や銃の描写等、脳内で『画』が膨らんでゆく。2025/11/23




