内容説明
「資本主義のハック」を提唱し、企業のこれからについて独自の立場から提言を続ける独立研究者・山口周、
2000年代はじめからサステナビリティ経営・ESG投資に関わり、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)推進に尽力してきた磯貝友紀。
二人がタッグを組み、先進地域である欧州企業の事例を参照しながら、日本企業にこれから必須の戦略、日本ならではの生き残り策を深く探っていく。
SDGsに冷淡なトランプ政権再登場で、近年の「サステナビリティ・バブル」は崩壊、いよいよ本物のサステナビリティ経営の時代が始まる。
一国の政権の思惑など関係なく、世界の大きな流れはすでに見えている。「他社がやるから自分のところもやらなくちゃ」「流行だからその流れについていこう」といった企業は、いまの一瞬だけは良くても、5年後、10年後には間違いなく市場から淘汰される。目の肥えた消費者、世界の取引先に選ばれるのは、環境、人権、格差問題解決といった大きな社会課題の解決を自社の経営課題と捉え、さらにそれをチャンスとしてとらえられる企業だけ。
そのためにいま取り組むべきことはなにか? 二人のスリリングな対話から見えてくる企業の近未来。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ta_chanko
17
サステナビリティ・SDGsといったトレンドに乗るのではなく、信念に基づいてサステナビリティ経営を着手している企業がヨーロッパにはある。日本には少ないが。短期的な利益にとらわれず、たとえコストが高くついても、長期的な持続性や利益を追求する。現在、そのような市場が存在しないのなら、自らが開拓し創出する。四半期決算、株主や消費者の顔色ばかり気にしていたら不可能なこと。2025/12/19
エジー@中小企業診断士
13
サステナビリティは最早コストではなく、未来の競争力の源泉「先手の経営」である。なぜ我々がこれをやるのかという自己理解の深度を問う鏡であり事業を再定義(リパーパス)する問い。主にオランダの先進企業を紹介。創業13年でオランダ国内シェア1位を獲得したチョコレート会社「トニーズ・チョコロンリー」は元ジャーナリストが児童労働問題を解決するために起業。日本でもサステナビリティ・ネイティブのミレニアム世代以下が消費のボリュームゾーンになる。正解がないサステナビリティは自分の物差しを用いて哲学的で抽象度が高い思考が必要2026/01/22
げんさん
2
磯貝 私がアフリカに住んでいたとき、地元でガソリンショップを営んでいる家族がいたのですが、彼らはガソリンに質の悪いオイルを混ぜていたんです。最初は「安いから」とみんなが通ったのですが、「どうもあそこに行くと車の調子が悪くなる」と噂が立ち、最後には倒産してしまいました。正しくないことでも最初は儲かるかもしれませんが、持続的には儲けられないーーその原則は否定できません2026/09/02
しおうり
2
損して得取れ的な、先を見越した視点が必要なのか。株主もとりあえず目先のリターンを欲する輩と思ってましたが、長期的視点を持つように変わってきているのか。2026/01/04
あいうえお
2
サステナビリティ、いろんな会社が健康経営やSDGs銘柄に入るために、その場しのぎの取り組みを行い、アピールしている。この本を読んでみて、これって全然サステナビリティじゃないなと改めて感じた。 バッチとか、特にそんな気がします。 世間がサステナビリティと認識している経営をしている企業は、サステナビリティと考えておらず、その経営こそがその企業のサステナブルな成長のために必要なピースであると考えていると、これこそが本来のサステナビリティなんだと感じさせられる本でした。2025/11/30




