内容説明
「音楽というものは、生活のなかにとり入れるものではなく、生活のなかからひきだすものです。」――やわらかい語り口による、クラシック音楽への誘い。
・芥川也寸志生誕100年記念企画。
・ロングセラー『音楽の基礎』と並ぶ、クラシック音楽入門書。
・本書は、楽譜をいっさい用いず、日本人とクラシック音楽の接し方を、平易かつユーモラスに解く。「談義」というに相応しい筆致。
・「リズム」「旋律」「ハーモニー」など、音楽入門としてのツボは押さえつつも、時折「脱線」する内容が、もうひとつの読みどころ。
・軽妙な文体とエピソード、喩えの面白さなど、現代音楽作曲家である著者の人柄が垣間見える。エッセイとしての妙味。
〈解説〉片山杜秀
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
108
1959年出版の書籍が中公文庫化されたので購入。リズム/旋律/ハァモニィ/形式/楽器などの音楽談義が綴られている。戦後、クラシック音楽が普及し始める時代の背景を踏まえて読むと、著者の思いが伝わってくる。音楽教養主義・音楽権威主義を厳しく批判し、生活を通して音楽に接することを訴える。聴いて知ったかぶりをするのではなく「お弾きなさい。お吹きなさい」と演奏することを奨める姿勢にも共感。「君が代」のハーモニーに関する論考はとても面白かった。芥川・ソ連・労音・日本共産党の関係を解き明かした片山杜秀先生の解説も秀逸。2025/09/19
ひでお
8
また戦争の記憶が生々しい1959年の古い本です。今読むと普遍的な内容と大きく変わったところがあり感慨深いです。当時ソ連の社会主義にまだ希望と未来があった時代なのだなあと思われます。生きてるショスタコーヴィチとの対話も面白い。一方現代音楽についてはこの時代から素晴らしく発展したとはいいかねるし、著者の理想のようにはならなかったのかもしれません。しかし、軽い口調の文章は幼少のころテレビでみた印象そのものでした。2025/12/16




