子どもが消えゆく国の転換

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子どもが消えゆく国の転換

  • 著者名:宮本太郎
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • 勁草書房(2025/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784326654475

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内容説明

少子化にともなう人口の縮小、高齢化やジェンダー、就労構造の問題などから格差と分断が広がる社会の閉塞感を抜け出すためのビジョンをどう形づくっていくか。新たな生活保障のあり方はどうあるべきか。日本の未来をつくる方向を指し示す。

目次

まえがき

第1章 少子化社会の転換はなぜすすまないのか?[宮本太郎]
 1 少子化社会の捉えかた
 2 少子化の進展と「異次元の少子化対策」
 3 日本の生活保障と少子化
 4 スウェーデンの少子化対策
 5 脱少子化への合意形成とその困難
 6 浮上した課題 まとめに代えて

第2章 ケアリング・スキルの脱ジェンダー化戦略[三浦まり]
    ――ケア・ニーズを中心に据える社会に向けて
 1 ケア労働の再編成とジェンダー
 2 ジェンダー役割規範の変容に向けて――女性活躍とケアリング・マスキュニリティ
 3 ケア・ニーズから構想する社会ビジョン
 4 おわりに

第3章 人口減少社会の雇用と賃金[首藤若菜]
 1 はじめに
 2 人口減少と就業者数――過去20年間の変化
 3 2023・2024年の賃金上昇の広がり
 4 賃金停滞はどこで起きたのか
 5 就労を促し、賃金を上げていくには

第4章 日本の再分配政策の支持・選好[田中聡一郎]
 1 はじめに
 2 再分配支持に関する研究――日本での議論
 3 不平等懸念と再分配政策への支持――国際比較
 4 日本の所得分配と生活意識
 5 どのような政策が支持されているのか
 6 むすびに――再分配政策の支持のゆくえ

第5章 住宅保障における住宅セーフティネット法の役割[常森裕介]
――住宅確保における排除への法的な対応
 1 はじめに
 2 日本の住居保障が抱える課題と2024年改正
 3 賃貸借契約における契約締結の「忌避」
 4 民間賃貸住宅市場における住宅セーフティネット法の役割――立法論の検討
 5 おわりに

第6章 少子化と苦悩する家族政策[千田 航]
――フランスから考える家族と政治の関係
 1 出生率の低下と家族政策のゆらぎ
 2 家族を支える仕組み
 3 ライフスタイルの選択を支える家族政策
 4 少子化の進行と財源を取り合う家族政策
 5 日本への示唆

第7章 長期的社会変動と少子化[筒井淳也]
 1 近代化の宿命としての少子化
 2 長期的な家族と社会の変容から少子化を説明する
 3 「公私の分離」が意味しうるもの
 4 生殖を課題として引き受ける福祉国家
 5 出生関連政策の趣旨と実効性
 6 これからの家族と再生産の課題
 7 少子化政策を巡る合意と分断

執筆者紹介

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

安藤 未空

2
少子高齢化社会に関する「難しい概論本」という印象の本だった。少子高齢化に関係する様々な要素をピックアップし、比較的難しめの内容が語られていた。再配分に対する選好や外国の少子化対策については、今まできちんとした知識を得る機会がなかったため、非常に興味深かった。OECD加盟国はどこも少子化しているようだが、それでも反転を目指して取り組んでいる少子化対策については学んでみたいと思った。そして、最後の章を読むと「資本主義もくるところまできたんだな」と改めて実感。次の社会システムが必要だと感じた。2025/10/15

Go Extreme

1
https://claude.ai/public/artifacts/ec6f5ff1-9c9c-4830-ae80-11bf09ec44ee 2025/07/20

Humbaba

0
人口の推移というのはデータとしてしっかりと出ている。それが望ましくないものだからと言って、視界から外してしまうのは賢明な判断とはいいがたい。確かに問題であり、対処が困難なことではあるが事実である以上はしっかりと直視することが対処を行うための第一歩となる。その上で今の形に合わせてどう対応していくのか、どうすれば全体が最も幸福になるかを考えていく必要がある。2025/12/25

smapx

0
本書を読んで、少子化対策がまるでゲームのように机上で語られている印象を受けました。現場や国民の本音に触れないまま立法が進み、その負担が結局国民に降りかかるのは不毛だと感じます。 住宅や経済といった建前は誰でも答えますが、性癖やルッキズムなどプライベートな要素は語られません。そこを無視して政策を立てるのは、日本の組織がよく陥る“建前を真に受けた失敗”だと思いました。 ただ、政策資料の粒度を知るうえでは参考になり、その点だけは収穫でした。2025/09/25

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