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内容説明
人間の精神活動の基本である「読むこと」「聴くこと」は,高度情報社会のいま,どれだけ人間の生き方や社会のあり方に関わる深い体験になっているのか.本書では臨床心理・詩・ノンフィクションの分野で日本を代表する三人が,それぞれの「読むこと」「聴くこと」についての体験を語り,現代におけるその意味を問い直す.
目次
はじめに
「読む 聴く」の大切さ 河合隼雄
生涯何冊本を読めるか 立花隆
言葉のほかにも 谷川俊太郎
講演
読むこと・聴くこと・生きること 河合隼雄
人間の未来と読むこと・聴くこと 立花 隆
アンソロジー
小アンソロジー 谷川俊太郎
シンポジウム
読む力・聴く力 河合隼雄・立花隆・司会 谷川俊太郎
あとがき 河合隼雄
現代文庫版あとがき 立花隆
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
184
詩は余白に全部が詰まっている。音は目の前で聴くことで体感できる。言葉として残るものは限られるからこそ、そこから感じ取りその深さを想像することが大事。河合氏、立花氏、谷川氏、各々の読む力・聴く力、そして伝える力を本書に記す。…読めば読むほど、脳のどこか意識下に必ず残っている。だから沢山の体験が必要。その蓄積がある瞬間に自らを支える一文として人生を豊かにするときがある。本能的な無為の力。脳に一番大切なのは眠りです。眠くなったら眠りなさい。そして起きたらまた読み書きをするのです。いつまでも向上心を持ち続けたい。2022/05/03
りえこ
27
素晴らしい本でした。シンポジウム、聴きたかった。知りたかった事や、こういう事かなと考えていた事が繋がりました。聴き方、読み方の可能性を感じました。2016/02/16
さいたまのたぬき
21
06年の本ですが、 それだけ前の時代に今の風潮を 予見しているような対談に驚かされました。 かつて物事を調べる場合 そのことがある文献を徹底的読み漁ればよかったのだが いまはキーワードを入力するだけで 膨大な量のデータが出てくる。 これは言い換えてみれば人との出会いのようなものではないだろうか? そこから選び読み解く力がいるのではないかという 新しい文化が必要になるのではないかと思いました。 狂言回しを谷川俊太郎さんが受け持っていらっしゃるので 固い話もどこかユーモラスな雰囲気なのがおすすめです。 2014/09/25
紫羊
19
この3人が語り合って面白くない展開になるわけがない。「読む力」「聴く力」の土台は言葉であること。当たり前のことなのに、あらためて気づかされた。2021/09/20
紫羊
18
再読。何度読んでも心に響く。 立花隆さんも亡くなってしまった。2024/02/06
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