清朝滅亡:戦争・動乱・革命の中国近代史一八九四―一九一二

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清朝滅亡:戦争・動乱・革命の中国近代史一八九四―一九一二

  • 著者名:杉山祐之【著】
  • 価格 ¥3,564(本体¥3,240)
  • 白水社(2025/07発売)
  • ポイント 32pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784560093948

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内容説明

清末史を記述する新たな地平

巨大帝国・清に未曾有の衝撃を与えた1894年の日清戦争から1912年の王朝滅亡までの激動の時代を、近年続々と世に出てきた最新の史料と基本文献に基づいて再現する壮大なドラマ。教科書的な通史でもなく、革命を賛美するプロパガンダでもなく、史実に目をつぶった文芸作品でもない、これまでにない清末史である。
中国における古代と近代の結節点である清末には、現代を含む歴史的中国のあらゆる要素が凝縮されていると言っても過言ではない。対象となる19年間には、戦争、宮廷闘争、動乱、革命が相次ぎ、群雄、群衆がうごめきあって、数千年続いた王朝の時代を押し流していく。
西太后、袁世凱ら主要人物のほか、皇族、官僚、宦官、維新派、軍人、義和団の民衆、孫文ら革命家など、本書に登場する周辺の人物も実に個性豊か。この時代にきわめて重要な役割を演じた日本をはじめ、列強の動き、社会、経済事象などを含め、サイドストーリーもふんだんに盛り込まれている。

『紫禁城の黄昏』以来の清末定型の情緒的イメージを排し、さまざまな力が己の生存をかけてぶつかり合う激しい時代を生き生きと描き切った傑作。

[目次]
  はじめに
第一章 北洋艦隊、全滅
 戦争と祝典
 黄海海戦
 垂簾聴政
 威海衛の弔砲
第二章 改革か、亡国か
 下関の李鴻章
 康有為と袁世凱
 弱肉強食
 「母と子」
第三章 戊戌の政変
 帝師解任
 孤独な変革者
 法華寺の夜
 皇帝、幽閉さる
第四章 義和団の乱
 扶清滅洋
 迫る拳民
 殺戮と御前会議
 奇妙な戦争
第五章 西への逃避行
 珍妃殺害
 「狩り」の旅
 新政と条約
 帰還
第六章 東に学べ
 慈禧観音
 近代化の模範
 同盟会成立
 権力闘争
第七章 慈禧太后、死す
 蛹(さなぎ)
 ヒ素と飴と玉
 虎口を脱す
 皇族内閣
第八章 辛亥革命
 鉄道国有化
 武昌蜂起
 復活
 孫文、帰国
終章 最後の詔(みことのり)
 中華民国
 皇帝が消えた日
  あとがき/注/参考・引用文献/主要登場人物/清朝系図/関連略年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

112
清朝滅亡の経緯は日本の幕末やロシア革命と似ている。外国との戦争で強大と思われていた中央権力の脆弱性が暴露されるが、体制側は権力を守ろうと反対勢力を弾圧する一方で海外の先進技術導入を図る。そうした国内の不安と混乱は経済危機を招き国民生活を脅かすが、長い専制政治で硬直した政権は柔軟な対応をとれず失敗を重ねた果てに自滅した。特に西太后の属人政治が続き近代国家になり損ねていた清朝は、巨大な国家の隅々まで統治という名の血液が循環できなくなっていた。自衛のため武装した人民が無能な政府を見放すのは当然の帰結だったのだ。2024/03/08

まーくん

98
日清戦争(1894)から辛亥革命(1912)まで。清朝末期の動乱の歴史。まるで大河ドラマの趣。大変読みごたえがあった。著者も予めことわっているが、これまでの定説に拘らず、中国における新しい研究成果など諸説ある場合は再検討。共産党独裁政権が続いているため、歴史解釈もどうしても革命史観となっているきらいがあったが、次第に制約も緩み新解釈も見られるようになっている。(但し習近平政権となってからは再び革命史観へ戻っているという。)そういう訳で、慈禧(西太后)や袁世凱についても、従来の悪役一辺倒ではなく再評価。⇒⇒2024/01/30

電羊齋

18
近年の中国での研究・新出史料を活かし、慈禧(西太后)、光緒帝、李鴻章、康有為、袁世凱、孫文らの人物群像を中心にドキュメンタリータッチで描き出す清末史。例えば、「海軍予算を流用して頤和園を修復した」説の真相、日清戦争、「公車上書」や「戊戌の政変」などでの康有為の行動の史実性、立憲と革命などについての新たな視点が紹介されている。近年のトレンドを反映した、実務家・政治家としての袁世凱再評価、孫文評価の相対化が読みどころか。また、奕劻、端方ら皇族・旗人内の体制内改革派の役割についても記述されている点もよかった。2024/03/02

さとうしん

16
日清戦争から溥儀の退位までの流れをドキュメンタリーチックに描く。「海軍の予算を頤和園の修築費として流用」したという話の真相、康有為の公車上書の史実性、義和団事件の際の東南互保が清朝の中央集権体制の瓦解を決定づけたとする視点、袁世凱や孫文の人物評価などが読みどころか。2024/01/27

若黎

12
どこの国にもいる国力を考えずに足を引っ張る輩。損な役回りを押し付けられている李鴻章の姿は、たぶんどこの国にも社会にもいるであろうと思う。 西太后の評価は政治手腕アリ・ナシのどちらもあるが、この本ではアリのほうだったな。面白かったですよ、西太后が死ぬまではね。そのあとは無能な醇親王が摂政だし、崩壊する王朝を維持するのは厳しかったんでしょうねえ。2024/09/08

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