内容説明
今日のメニューは? 美味ショートショート。
路地裏にたたずむ“OGATA”という看板を掲げたお店――通称、「もしも料理店」。
その日やってきたのは、仕事のプレッシャーに悩む男性だった。彼の話をじっくりと聞いたシェフはこう言う。
「じつはちょうど、お客様にうってつけの食材が入ってきたところなんです」
取り出したのは、なんと30センチほどの大きさの“オフロード車”だった。
「こちらは、山の中を走っていたという、若い自動車です。こちらをお召し上がりいただきたいと思います」
シェフは自動車をさばき、調理し、見事な一皿に仕上げた。半信半疑で食べた男性は、野性味あふれる美味しさに驚く。そして、その胸にはひとつの思いが去来する――。
突拍子もない食材を、意外な料理に作り上げてしまう、ちょっと不思議な料理店。少し疲れた身体も、なんだかむしゃくしゃした気持ちも、その一皿が癒してくれる。自動車、月、公衆電話にトランペット。さあ、今日のメニューは……?
料理監修は、さわのめぐみさん(ものがたり食堂/Nami Zaimokuza)。
お腹も心も満たしてくれる、美味しいショートショート、11編の詰め合わせ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
63
なるほど~、こんな食材があったら・・と、想像できるかなあ~。感心する一方で、あなたならどんな風味を考えれるか・・と、問われてもいるのかな。人は、食べることで心身共に変わりうると思う。そんな食を提供するには、何に気を配るのか。何気ない会話の中に、ヒントがあるような。そこに眼をむけることの意味も考える。しかし、よく思いつくよなあ。2025/12/01
Karl Heintz Schneider
61
「うちの店は、お客様のお話をもとにおすすめの料理をお出しするという形でして、メニューは置いてないんです。」もしもこれが食べられたら。もしもこんな料理があったら。特殊な素材を使って料理する店だから人はこの店を「もしも料理店」と呼ぶ。料理の腕は超一流だけど謎の多い緒方シェフ。どこからか食材を仕入れてくるミヤさん。そんなふたりに戸惑うアシスタントの天草優だが料理を食べて元気になるお客さんを見るうちに次第に彼らに惹かれてゆく。展開が突飛すぎ。トランペットがイカとかイメージできなくて物語が全然頭に入ってこなかった。2025/09/08
ひさか
55
2025年7月小学館刊。書き下ろし。自動車、月、マウスポインター、ウォータースライダー、虹、公衆電話、トランペット、ショベルカー、信号機、新幹線、灯台、の11のショートショートとレシピ4つを収録。食材が変わっていて、何コレ?となってしまった。シュールです。よくこんなのを思いついたなぁと感心するものの、続けて読んでいると飽きて、読むのが辛くなります。2025/09/30
さちこ
53
なるべく心が柔らかいうちに読むといい本だと感じた。ラストについてるレシピが洒落てる。2025/08/21
ダミアン4号
52
街の片隅のこ洒落たレストラン。オーナーシェフ緒方彩と見習いコック天草優が他店ではまずお目にかかる事がのない珍しい食材(?)を使った絶品料理を提供する。自動車やショベルカー、新幹線…機械油を使った素材は臭いが強烈そうで無理かなぁ…でも月とか虹とかはロマンチック!食べて無くなっちゃったら困るけど…信号機は豆に似た味はまぁ想像できる(?)でも灯台は魚介系なの?日々“もやっと”したものを抱えて…食材の特性と味がわだかまりを解して…美味しい食事は迷いを感じてる背中をそっと押してくれる。巻末にレシピも紹介されています2025/10/27




