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内容説明
トランプ関税の本当の狙いを徹底解明
世界を揺るがせた「トランプ・ショック」。
この唐突な関税措置に対して、こう考えている人は少なくないだろう。
<自由貿易というリベラルな国際経済秩序は、アメリカを含む世界各国に利益をもたらしており、堅持すべきだ>
<トランプは「取引」によって、短期的な利益を上げることしか考えていない>
<リベラルな国際経済秩序に反するトランプ政権の行動は、ドルの急落を招く。経済指標が悪化すれば、アメリカは翻意するかもしれない>
本書で示されているのは、これらとはまったく違う認識である。
まず言えるのは、既存の国際経済システムには致命的な欠陥があるということだ――
「通貨」という視点から、世界経済の歴史的な構造変化を徹底分析。
本書を読むことで、世界経済についての解像度が上がる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読特
41
ブレトン・ウッズ体制を崩壊させたニクソン・ショック。冷戦の終結。東側諸国も巻き込む自由貿易圏の構築。世界は新自由主義の道を突き進んだ。資源供給国としてのロシア、巨大な消費市場を持つ中国の台頭。相互依存によって紛争を回避しようとする理想は、依存の重要性の偏りという現実の下に崩れた。トランプ政権による関税引き上げも、新自由主義の枠組みの中で踊っているだけである。故に失敗し、基軸通貨としてのドルの弱体は一層進む。米中は力関係が接近し、第二次冷戦が到来する。世界は主流派経済学の過ちに一刻も早く気付かねばならない。2025/08/16
メタボン
19
☆☆☆☆ 示唆に富む良書。トランプの関税問題にある背景について、新自由主義の批判も交えて論じている。アメリカの経済指標が変化しない限りトランプの行動は変わらない。トランプショックの本質は関税ではなく通貨。各国は外貨準備としてドルを保有しておく必要があるため、ドルは準備通貨としての需要が常にあり、国際貿易の需給の均衡点より高く評価される。マールアラーゴ合意の目的はドルを切り下げアメリカの製造業の競争力を強化するよう国際経済システムを作り変えること。トランプショックとニクソンショックには共通性がある。2025/08/21
日の光と暁の藍
16
トランプが関税の上げ下げによって何をしようとしているのか。このことに疑問を持つ人に是非読んでみて欲しい一冊だ。トランプ関税の裏の目的。それは、ドル安誘導によりアメリカ国内製造業の雇用を増やすことだけではない。マールアラーゴ合意によるドル安と国際通貨体制の再編がトランプの狙いだと著者は主張する。ミラン論文を元に、ドル安の弊害とその弊害の回避方法をトランプ政権がどう行おうとしているか。また、トランプの経済政策の著者の悲観的予想など読み応えがあった。国際通貨体制の歴史的大再編に立ち会っている今こそ読むべき一冊。2025/08/12
Emkay
12
関税政策の裏にある、ドルの切り下げによる世界貿易システム再編というトランプ政権の目論見を、ワシントンの現場感覚とアカデミックな理論の両方から解説する啓蒙的な内容。関税収入を増やし、他国にドル安を飲ませることが主目的であり、国内産業の保護は二次的なものだとする指摘が一番興味深かった。ドル高によって米国の産業競争力が損なわれているという認識が、トランプ政権に強いという。著者は新自由主義に対して批判的であり、それを礎に一連の政策が成功確率が低いという立場をとるが、批判の根拠が過度に理論的という印象を持った。2025/08/14
doublebeko
2
トランプ米政権は、関税を輸入品に課すことを各国に通告し取引を仕掛けている。ただ目指す最終目標は、貿易収支の改善ではなく、米ドルの切り下げだという仮説に従って本書は書き進められている。結論からというと、各国が保有する米国債を売り出すかどうかについては実現しないだろうという観測だった。今のところ、トランプの関税政策は、戦争ができるだけの生産能力をアメリカ国内にとどめるのが目標のように思える。機能的財政論についてわかりやすく解説されており、信用貨幣論、商品貨幣論も含めて、今後の経済を見ていくのにためになった。2025/08/22
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