外国人生徒と共に歩む大阪の高校――学校文化の変容と卒業生のライフコース

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外国人生徒と共に歩む大阪の高校――学校文化の変容と卒業生のライフコース

  • ISBN:9784750355887

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内容説明

全国的に外国人生徒の高校進学率は上昇したものの、中退率は高止まりする等、いまだ学校現場での課題は多い。
本書は大阪の「枠校」の調査・分析結果を整理することから高校における外国人生徒を受け入れるための論点を洗い出し、日本の目指すべき方向を模索する。

目次

序章 外国人生徒の高校進学と適格者主義
コラム1 自己発見――高校に進み、学ぶことの意味
コラム2 公教育が大事にすべきもの
序章補論 本書の研究上のスタンスと用語について
第1部 大阪府における枠校はどのようにしてつくりあげられているのか
第1章 大阪府における枠校のコンテクスト
第2章 教育行政から見る「枠校」配置の経緯
第3章 枠校の教育システムと教員による支援
第2部 枠校の学校現場から――枠校の実践
第4章 枠校の授業・言語教育
Part1 八尾北高校
Part2 門真なみはや高校
第5章 枠校における外国人生徒の居場所
Part1 成美高校
Part2 福井高校
第6章 枠校におけるキャリア教育
Part1 長吉高校
Part2 布施北高校
第7章 新しく「枠校」をつくる
Part1 東淀川高校
Part2 大阪わかば高校
第3部 枠校を卒業した生徒のいま
第8章 枠校卒業生の生活史
第9章 枠校と大学進学・就職――枠校卒業生の母語とアイデンティティに注目して
第10章 枠校における進路指導と大学進学
教育の現場から
大阪の渡日生教育と特別枠
日本語以外の多言語が飛び交う高校
「枠校」――特別枠のある「学校」
教育委員会からみた枠校
大阪にあって神奈川にないもの
「枠校」勤務で感じたこと
「特別入試枠」の意義とは何か――ネイティブ教員の立場から
「ピアにほんご」事業とおおさかこども多文化センターの成立
外国人生徒をエンパワーするおおさかこども多文化センター
大阪府立学校在日外国人教育研究会(府立外教)の取り組み
ひとりひとりを大切に
Aとの出会い
「多文化クラブ」によるエンパワーメント
「出会い」と「つながり」を大切に
一人ひとりに寄り添う――進路指導の取り組み
彼女のまなざし
くろーばぁに込めた4つの思い
わかば日本語モデルへの思い
適格者主義と学校文化
「枠校」の20年とこれから
抽出授業での多言語使用
足場かけの先にあるもの
第4部 枠校のこれからを考える
第11章 「特別扱いする学校文化」の維持とその変容
第12章 外国人生徒を承認する枠校の取り組み
第13章 トランスランゲージング空間をつくる――外国人生徒が力を発揮するために
第14章 キャリアにつなげる足場かけ――枠校で培われた文化的資源とネットワーク
終章 「外国人生徒と高校教育」の未来
あとがき
インタビュー調査・フィールドワークに関して
参考文献

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