ちくま新書<br> 写真が語る敗戦と占領

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ちくま新書
写真が語る敗戦と占領

  • ISBN:9784480076915

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内容説明

ポツダム宣言を受諾した日本は、1945(昭和20)年8月15日、終戦を迎えた。そして新たな支配者となったGHQによる民主化と非軍事化、天皇の人間宣言、新憲法の公布、東京裁判と戦争責任の追及がはじまった。80年前の占領下日本で、私たちはどんな地獄を見て、何を糧に生き抜いたのか。焼け跡に生まれた自由市場ヤミ市、街を闊歩する進駐軍とパンパンガール、東西冷戦下で目まぐるしく進む復興。本書は1951(昭和26)年のサンフランシスコ平和条約締結によって国際社会に復帰するまで、焦土から復活へと向かう混沌と激動の日本の姿を、250点の貴重写真でたどる。

目次

はじめに/序章 聖戦、国破れて──一九四五(昭和二〇)年八月一五日/八月一五日の玉音放送/日本の行方を決めたサイパン陥落/B29による本土空襲/本土決戦準備/破綻寸前の大日本帝国/ポツダム宣言受諾/降伏直後の日本人/第一章 日本占領──一九四五(昭和二〇)年/進駐軍向けの売春施設RAA/「進駐軍を迎える国民の心得」/日本の土を踏んだマッカーサー元帥/降伏調印式の壮大な演出/A級戦犯の逮捕始まる/天皇のマッカーサー訪問/突きつけられるGHQの民主化政策/検閲の徹底による思想教育/食糧難による飢餓状態/食糧と生活物資が溢れるヤミ市/第二章 窮乏の新民主国家──一九四六(昭和二一)年/人間天皇の全国巡幸/GHQが書いた新憲法草案/主権在民と戦争放棄/戦後初の総選挙実施/「公職追放令」の衝撃/経済の民主化、財閥解体と農地改革/引き揚げによる食糧難の深刻化/長期化する住宅不足問題/終戦日以来の衝撃「金融緊急措置令」/国民大衆による労働運動の高揚/第三章 一歩退却、二歩前進──一九四七(昭和二二)年/マッカーサーのゼネスト中止命令/教育制度改革(一)国家神道教育の禁止/教育制度改革(二)六・三・三・四制の採用/初の社会党政権、片山内閣誕生/「日本は東洋のスイスたれ」/封建的家族制度の全否定/短命に終わった革新内閣/昭和天皇の「沖縄メッセージ」/窮乏国家を襲う自然災害/第四章 軍事裁判と戦争責任──一九四八(昭和二三)年/占領下で起きた大量殺人事件/東西冷戦と反共防波堤の構築/政財界を巻き込んだ一大疑獄事件/GHQ内部の主導権争い/勝者による裁き/清瀬弁護人の緊急動議/戦争責任は陸軍にあり/天皇の不起訴を決定づけた東条証言/パール判事が語る戦争責任/大量の死刑者を出したBC級戦犯裁判/第五章 占領下の怪事件──一九四九(昭和二四)年/日本の竹馬経済/一〇万人に及ぶ国鉄の人員整理/占領期最大の未解決事件/国労に打撃を与えた三鷹事件/松川事件の公正判決要求運動/占領軍の秘密組織・キャノン機関/「アカ」のレッテルを貼られた抑留者/ソ連からの引き揚げ再開/湯川秀樹博士のノーベル賞受賞/中華人民共和国成立/終章 独立国への船出──一九五〇・五一(昭和二五・二六)年/レッド・パージ旋風/朝鮮戦争勃発/日本再武装、警察予備隊の発足/朝鮮戦争で訪れた動乱景気/マッカーサー元帥解任される/国論を二分した単独講和と全面講和/平和条約調印で日本占領が終了/占領状態の継続──在日米軍の駐留協定/おわりに/占領下日本関係略年表/主要参考文献および写真提供・主要出典

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ちさと

29
ポツダム宣言受諾決定からサンフランシスコ平和条約発効までの、占領期の日本を俯瞰した1冊。それぞれの章に当時の写真と細かいキャプション、それから解説部分が続くという構成。おおよそ新聞の一面を大きく飾った出来事は網羅していそう。目を引いたのは第二章の逼迫する食糧事情、インフレ対策としての新円切り替え。ここは国民目線の物も別書で読みたい。それから第4章の昭和電工事件の背景にあったとされるGHQ内のGSとG2の対立。GHQ内でも覇権争いがあったとは知らなかったが、全く不思議ではない。現在に繋がる戦後史を知る良書。2025/11/10

ジュンジュン

9
豊富な写真と共に占領期をコンパクトにまとめた一書。読み終えて感じるのは、あとがきにあるとおり日本はツイていたなと。勿論、本書で触れられている通り多くの悲惨や悲劇があったけれども。何より占領国がアメリカだった事は今日の日本を形作る上で決定的な要因だったし、冷戦と熱戦(朝鮮戦争)も日本を助けた。2025/08/22

funuu

7
全体として、戦争の記憶と平和国家の原点を振り返るのに最適な一冊です。過去の苦難を視覚的に体感することで、現代日本の礎を改めて考えさせられました。歴史に関心がある人だけでなく、写真を通じて過去と向き合いたい人にもおすすめできる、インパクトのある作品です。 引き揚げ者の栄養状態がいいのに驚き 考えてみれば 抗生物質もなく弱者はすぐ死亡の世界 後の焼け野原や進駐軍との日常、ヤミ市の喧騒など、当時の日本人の生活をリアルに映し出しています。これらの写真は、単なる記録を超えて、戦争の傷跡と人間のたくましさを2025/07/13

Hiroshi

6
①聖戦国破れて(昭和20年8月15日)26枚、②日本占領(20年)47枚、③窮乏の新民主国家(21年)58枚、④一歩退却二歩前進(22年)41枚、⑤軍事裁判と戦争責任(23年)38枚、⑥占領下の怪事件(24年)21枚、⑦独立国への船出(25・26年)19枚、計250枚の写真と解説からなる本。①とにかく焼け野原の写真だ。静岡・浜松は爆弾投棄地となっており、計30回の空襲を受けたという。②ミズーリ号の降伏文書調印式から始まる。天皇とマッカーサーの写真もある。黒塗り教科書、青空教室。初めて経験するクリスマスだ。2025/11/26

Naomi Araki

2
図書館で何に気無しに借りてきたが、いい出会いでした。ざっとしか認識していなかった戦後について、豊富な写真も手伝い、興味深く読むことができた。私の歴史の知識は非常に薄いものですが、内容は中立の立場と感じました。高校生ぐらいで出会いたかったです。2026/02/14

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