内容説明
雑草について調べる「雑草サークル」を立ち上げた学生たちと植物学者の大学教授によるエッセイ風ミステリー。
本書で書かれている植物に関するデータは、実際の実験によるもの。研究などで解明されることのない“身近な疑問”について、学生たちが自ら試すことでたどり着いた「図鑑や論文では書かれることのない特性」を取り上げる。
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植物図鑑に書かれていることは、
人間が限られた観察で書いているに過ぎない。
言わば、一方的な決めつけに過ぎないかもしれない。
図鑑に書かれた姿が、
「こうあるべき」と人間の勝手に過ぎないとしたら、
それに囚われることなく、自在に変化する雑草の、
何と自由なことだろう。(本文より)
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『生き物の死にざま』『はずれ者が進化をつくる』など数々のベストセラーで知られる人気生物学者が描く「雑草サークルミステリー」の世界へようこそ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
みさどん
18
雑草を研究するサークル活動。物語風になっているので読みやすいけれど、扱う植物はごくわずか。しかも雑草を愛する人々なので、その仕組みや謎を解き明かしていって、減らすとかコントロールとかが学べるわけではない。にしても、こんな学生や教授がたくさんいれば、自然維持は安心だろう。雑草も愛おしくなる。2026/02/04
ねこまんま LEVEL2
18
毎日何気なく見ている雑草から謎を見つけ解明しようとする問題発見力。そこから優秀な研究者や人材が生み出されると思うと案外素朴なところからノーベル賞を受賞されるような方が誕生するんだろうな。隠れた偉大な本だ。雑草といえども見下してはいけない。人間より優れているような気さえしてきた。雑草って素晴らしい。2025/11/20
しん
16
雑草サークルのメンバーと顧問の稲垣教授が雑草たちの戦略をメンバーの実験によって明らかにされていく。ちょっとした物語のような感じがしたりする。植物ミステリーというジャンルかも。雑草たちのたくましい戦略についてはとても興味深かった。雑草たちの敵も出てくるのも、とてもおもしろい。2025/09/23
びぃごろ
14
雑草の不思議を「雑草サークル」の学生と顧問の教授によるミステリー仕立てで読ませる。実話をもとに、植物の実験データが添えられているので専門的ながら親しみやすい作りになっている。・茶畑に生えるハルノノゲシ種内変異でカテキンやカフェインに耐性がある。・ホトケノザは花によって蜜の量を変えギャンブル性を高め、ハチにいくつもの花にとまるようしむける。・ヒラタアブはニワゼキショウのフローラルフィルターにより避ける。・雑草(オオバコ)戦略の真骨頂は逆境2025/11/19
joyjoy
13
身近な雑草に関する疑問を「雑草サークル」の学生たちが様々な実験を通して解き明かそうとする、ミステリー仕立ての植物エッセイ。稲垣先生、なかなかのストーリーテラーで最初から最後まで退屈せずに読むことができた。雑草はもちろん、サークルの学生たち(フィクションだけど)が、これまたみな個性的で、何をしでかしてくれるかと、稲垣教授と共にハラハラしながら楽しんだ。「消えた雑草の謎」で「虫にだって個性はあります」と宣言する真鍋君。先日読んだ雑誌掲載いしいしんじ短編の優くんと重なって、なんだか嬉しかった。2026/03/30
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