内容説明
全米図書賞受賞作家の最新作!
台湾グルメ×レトロ建築×女子共同生活
「あんたと一緒にいない日々は、とても寂しかった」
ワケあり住人たちが味わう未知の痛みと、百年前の台湾料理。
昭和十三年築の日式建築・四維街一号には、
四人の大学院生と酒呑み大家が暮らす。
一階は、BL作家の知衣と聡明でモテる小鳳、
二階は、苦学生の家家とシャイな乃云。
互いに秘めた想いを抱え食卓につく住人たちは、
あるとき『臺灣料理之栞』という古書を発掘する。
五人の孤独が手繰りよせた〈ある家族の苦い歴史〉とは―――
◆池澤春菜さん満腹◆
「なんでこんなに懐かしいの? 四維街一号に、きっとわたしも住んでいた」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本の蟲
14
台中市、四維街一号にある木造レトロ建築。台湾の日本統治時代に建てられた日式建築で、現在は改装され、女子学生専用のシェアハウスになっている(設定はフィクションだが建物は実在)。そこで見つかった古書『臺灣料理之栞』(大正元年発行。当時台湾に住んでいた日本人のためのレシピ本。実在)と100年前の再現レシピが、住民それぞれの問題を解くきっかけになっていく。作者名覚えていなかったが、やはり予想通り、期待通り『台湾漫遊鉄道のふたり』の人だった。台湾の歴史×台湾グルメ×女子共同生活。皆で囲む食卓の尊さよ(続2025/08/14
クレイン
9
台湾の文化に触れることができた。 内容も一人一人に焦点をあてており、良い。 それぞれの心の葛藤が繊細に描かれている。料理も素晴らしいが、注釈もまた良いアシストをしている。百合的内容ではあるが、問題なく読める。全体的に良かった。2025/08/16
あいかわ
7
「台湾漫遊鉄道のふたり」が刺さりまくり、同じ作者の新作翻訳ということで即購入。読んでいるときのワクワク感や文化の差異を感じる刺激は「台湾漫遊鉄道のふたり」のほうが強かった。でも読み終わってみると、特に最終章が効いてくるのだけど、なんとしみじみいい話なんだろうと心にきた。前作が台湾人と日本人の差異と関わりであれば、今作は台湾の中の多様性、アイデンティティについて知ることができた。うん、やはり好きな作家だ。2025/07/29
青猫ノラ
5
台湾にあるレトロな日本式の女性専用シェアハウスが舞台。そこに暮らす四人の大学院生と酒呑み大家の物語。全米図書賞・翻訳文学部門受賞の前作『台湾漫遊鉄道のふたり』が良かったので、さっそく新作も手にとる。今作も互いの気持ちの距離感の描写が繊細で良かった。滋養ある百合小説。2025/07/20
ゆり
5
台湾漫遊~よりも台湾の料理がたくさん出てきて勉強になる。しかし今回は味の詳細などがあっさりめ。食べ物に東洋医学を組み込むのがさすが台湾といったところ。登場人物ほとんど全員が同性愛者(百合)で、台湾漫遊~よりも恋愛に重きがあり、柔らかい作風のなかに急にセフレなどの単語が出てくるのでびっくりします。現代の話より台湾漫遊~のような過去の話のほうが作風にあうのではないかなと思いました。2025/07/14
-
- 電子書籍
- ベじハム【タテスク】 第22話 タテス…
-
- 電子書籍
- シークの隠された妻【分冊】 12巻 ハ…
-
- 電子書籍
- まろほし銀次捕物帳 怒り一閃<新装版>…
-
- 電子書籍
- <関ヶ原合戦>結束を欠いた連合 西軍武…