内容説明
今だからこそ語れる子ども時代、デビュー当時、そして父の死――。東京の「街」に重なる記憶をめぐる自伝的エッセイ集。書き下ろし「二度と行けない場所たちへ」を新たに収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
桜もち 太郎
20
題名に「ほぼ自伝」とあったが、自伝というよりほぼエッセイだった。関わってきた人、動物、土地、つまり環境がいかに自分の人生の心の地図になったかがリズムよく書かれていた。自分自身を発達障害といい、人と接することは大の苦手。しかし彼女の周りには人が寄ってくる。それは小説家だからか、お金があるからなのか、人柄だからと信じたい。「みんな若くて、勢いがあって、これからで」そんな懐かしい時代が誰にでもあって。彼女が人生を変えた書は菊池成孔の「スペインの宇宙食」という本らしい。自分もそんな一冊に巡り合いたいな。2026/01/01
たっきー
9
単行本は既読。文庫には新たに書き下ろしエッセイを収録。ばななさんのこれまでの人生について。5歳から自分は作家で、それを社会に認めてもらうためにデビューしたというのがすごいけど、ばななさんらしい気もする。2025/08/30
キヌモ
7
吉本ばななさんのエッセイは、何か心もとなくなったときふといつも手にして読んでいる気がします。読んでいると、こう言った日常の一コマ一コマが愛おしいと思える時が必ず来るのだと確信できる気がするのです。特にこのエッセイは、住んでいた街と吉本さんの話なので、街の名前を知っていたりするので、そこに自分も居たような錯覚を覚えたりして、共有でき、懐かしくなったりして、楽しみました。ありがとう。2025/09/14
あやめ
6
昔はこの著者大好きで、心救われたり響く言葉も多かったのだけど、いつからか読んでいても、なんだか「ふーん」てしか思えなくなってしまった。自分の感覚も変わってしまったのだろうか?自分の意に沿わない相手には、自分は悪くない、相手がひどいってスタンスが受け付けられなかった。2025/08/17
ゆきんこ
3
街や、そこへと続く街道。住んでいた家、周りの風景、よく顔を出していた馴染みのお店。親しかった誰かとの思い出や、ひとりぼっちで過ごした記憶、いろんな物語が、街には溶け込んでいるものなのだな、と読み終わってしみじみ思う。家族や友人、いろんな人や、愛犬、そういった大切なものとの、いろんな形でのお別れが、随所に出てくる。悲しいことも嬉しいことも、静かに息づいて、街の風景の一部に溶け込んでいくのかもしれないな、と。2025/07/23




