山と溪谷社<br> 根も葉もある植物のはなし その多様なすがた・かたちについて

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山と溪谷社
根も葉もある植物のはなし その多様なすがた・かたちについて

  • 著者名:塚谷裕一
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 特価 ¥990(本体¥900)
  • 山と溪谷社(2025/07発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635063715

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内容説明

表裏のない葉はなぜ存在する?「どっちもどっち」
碧い花を咲かせる葉のない新種「碧い花の新種」
ミョウガの花は美しい「透き通る」
花の装いは皮1枚「色づく」
ネギの葉の表はどこに? 「中空になる」
スイカの縞と種の位置に関する神話「表面の縞から見分ける」
根は皮を脱ぎながら地中を突き進む「先端に抱く」etc.


多種多様な植物たち。
世の中には、その千差万別の楽しさに気づいていない人も多い。それどころか、いろいろな植物がぎっしりとくらす豊かな森を見ても、ただ緑一色の塊にしか見えない、という人までいる。
しかしそれはあまりにもったいない!

葉の進化と形態を研究する植物学者・塚谷裕一が、日常の中で出合った特徴的なすがたの植物を、軽妙な文章と写真で綴るボタニカル・フォトエッセイ。
そのすがたの理由を推測したり、観察したり、顕微鏡で調べたり・・・。
その先には、植物の奥深さやしたたかな生態、無駄に思えてしまう謎もあって――。

皮膚科専門誌「Visual Dermatology」(学研)で創刊号から現在まで続く人気連載を単行本化!250編以上の中から厳選して収録。


■内容
まえがき

第一章 葉
どっちもどっち/分泌する/ダニを飼う/捕まえる/新芽の紅/白いハンカチ/穴があく/息をする/つるりとする/尖ってへこむ/凸凹する/中空になる/きらめく/他人のそら似/葉ではわからない/痕が残る/わくらば/角が取れる/まだらをつくる/防寒着を着る

第二章 花
河津/糸を引く/移ろう/変形/変化咲き/海面下で/透き通る/輝く/極限/広がるレース/色づく/黒い花/温める/
タシロ氏/世界最大に咲く/蒼に咲く/碧い新種

第三章 果実、種子
育つ/袋になる/ひび割れる/表面の縞から見分ける/遅い銀杏/すれ違い/新旧のひっつき虫/くっつく/粒々/鳥をあざむく/色付ける

第四章 茎、枝、幹
頂端を欠く/へばりつく/ちりばめられる/幹に咲く/住まわせる/剥がれる/乗り出す/皮だけで生きる/垂れ下がる/張り出す

第五章 根
張り出し広がる/かごを編む/先端に抱く/突き出す/化ける

あとがき
植物索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

91
人間が生活している中で一番見ることが多く関係が深い生き物が植物だ。植物の光合成の恩恵を受け、食物でもあり、建築にも使われ、薬にもなる。にもかかわらず人は植物について知らないこと、判らないことが多い。この本では植物の姿や形についてそのメカニズム、形の利点などが紹介されている。網目になっている水草、料理に使われるじゅんさい、ミョウガやごぼう、世界最大の花ラフレシアや表紙になっているヒスイカズラ他。今いろいろな植物を育てているので植物について勉強のようなものをしている。もっと読まないと・・図書館本2025/09/06

スイ

18
小石川植物園の園長でもある塚谷教授のエッセイ。 専門用語もあるが、一つ一つが短く、テーマが絞ってあること、文章が読みやすいこと、美麗な写真が多いことで、楽しく読めた。 植物、知れば知るほど面白いなぁ、すごいなぁ。2025/09/25

竜王五代の人

9
いろいろと、植物のかわった見た目のもの(おなじみのネギとかシクラメン、カリフラワーも、実はヘンなことを指摘する腕がよい)を写真とともに取り上げるエッセイ集。著者の既刊では「スキマの植物図鑑」に似た感じである面白い本。それにしても、ときおり、ちょっと顕微鏡にかけてみた、と、研究設備を趣味で使っている場面がでてきて、この先生植物がホントに好きなんだなあと思う。好きこそものの上手なれ。2025/09/09

mako

7
今、人にプレゼントしたい本第1位。植物に関する専門的な小話が面白く、各話ごとの豊富なカラー写真が実に美しい。美術書のように手元に置いて折々に眺めたい。2025/10/17

5
数ある「植物雑学」とは異なり、「どうしてこうなっているんだろう?」という問いベースで構成された『大人版・植物のふしぎ』。表紙はヒスイカズラで、なんと本当にこの色で存在しているらしい。そして本書ではヒスイカズラの次は「ヤクノヒナホシ」という蒼い新種が紹介されるなど、問いに対して芋づる式に章立てされていくスタイル。だから自然と知識が深まる。ちなみに本書はリトル・塚谷先生へのアンサーソングならぬアンサーブックである。もしくは拡張版「みんなの広場」。ビジュアルシンカーの研究者が本を書くと、かくなるかと感じた。2025/09/27

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