ポピュリズムの仕掛人:SNSで選挙はどのように操られているか

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ポピュリズムの仕掛人:SNSで選挙はどのように操られているか

  • ISBN:9784560091586

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内容説明

板橋拓己さん(東京大学大学院法学政治学研究科教授)推薦
あなたの投票を左右させたのは誰だ? 

ドナルド・トランプ大統領がぶち壊してゆく世界は、極論に満ちている。失言、論争、派手なパフォーマンスが繰り広げられ、祭りのような雰囲気が醸成されてゆく。それは、「ネットフリックスのような」政治だ。
本書には、SNSを駆使した選挙で勝利をおさめる「混沌の技師」たち(ジャンロベルト・カサレッジオ、ドミニク・カミングス、スティーブ・バノン、マイロ・ヤノプルス、アーサー・フィンケルスタイン)が次々と登場する。彼らこそが、陰謀論をつむぎ、中道を切り崩し、社会の分断を加速させ、極端な政治思想をつなぎ合わせている「ポピュリズムの仕掛人」だ。
怒りの感情をアルゴリズムで煽り、民主主義をカオスにおとしいれる人びと。その起源から戦略までが、恐いほどわかる。著者は、SNSという装置によって大衆が煽動される世界に、民主主義のカオスを見極める「量子政治学」を唱える。
あなたの投票を左右させたのは誰だ? 世界各国で選挙のたびにベストセラー! ポピュリズム政治の「舞台裏」を解明したガイドブック。板橋拓己さん(東京大学教授)推薦。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

51
伊首相アドバイザー等を経てパリ政治学院で教える著者が、欧米のポピュリズムの仕掛人の行動を解説。伊の五つ星運動は、移民問題やユーロなど国民の話題・需要を迅速に満たすアルゴリズムが基盤。仏の黄色いベスト運動は、怒りの捌け口であった教会や大衆政党に代わるSNSが原動力。政治指導者に独自の政治哲学は要らず、聴衆を退屈させない派手な振舞いのみ必要とする。ニュートン力学を量子力学が代替するように、客観的な現実が存在しない量子政治学の世界を予言。こうした仕掛人の行動原理が日本政治の景色を変えるのも時間の問題だと感じる。2025/06/14

Sam

48
著者の前著「クレムリンの魔術師」は見事な小説だった。が、本作は何と評論である。でも著者の経歴(イタリア首相のアドバイザーを務め、現在はパリ政治学院で教鞭をとっている)からすればむしろ小説の方が例外なんだろう。本書では世界中に跋扈しているポピュリストたちとそのブレーンである仕掛け人たちがSNSとアルゴリズムを駆使して国民の怒りの感情を煽り、民主主義を脇役に押し込めつつある現状を鮮やかに描く。従来のリベラルな民主主義をニュートン力学に、現在のポピュリストによる政治を量子力学に例えているのは秀逸。お勧めの一冊。2025/06/17

よっち

26
怒りの感情をアルゴリズムで煽り、民主主義をカオスに陥れるSNSを駆使した選挙で勝利をおさめる「混沌の技師」たちと、ポピュリズム政治の舞台裏を解説する1冊。イタリアのマーケティングの専門家ジャンロベルト・カサレッジオ、イギリスのEU離脱を先導したドミニク・カミングス、アメリカのポピュリズム仕掛け人スティーブ・バノン、タブーの概念を変えたマイロ・ヤノプルス、ハンガリーのアーサー・フィンケルスタインを紹介していて、SNSで民主主義のゲームの本質を変えようとする彼らの言説は巧みで影響の大きさを改めて実感しました。2025/03/26

田中峰和

8
読んだ時期が、参院選投票の翌日。参政党の大躍進を恐ろしく感じた。参政党の神谷代表はトランプのアメリカファーストのまねをして、日本人ファーストと主張する。元歌手の「さや」は徴兵制や核保有まで掲げる。こんな恐ろしい党に多くの票が集まった。SNSで操られる選挙はポピュリズムの仕掛けがかみ合えば勝利してしまう。昔は電車の中で本を読む人がいたが、今ではスマホしか見ていない。アルゴリズムによって、頭の中を操作されていることも知らない国民。まさに衆愚政治が生んだトランプやプーチンは世界を破滅に向かわせる。日本も同様だ2025/07/21

青雲空

3
もってまわった回りくどい文章。その割に結論は空疎。 ギブアップ。時間の無駄だった2025/07/10

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