角川春樹事務所<br> 災疫の季節

個数:1
紙書籍版価格
¥1,870
  • 電子書籍
  • Reader

角川春樹事務所
災疫の季節

  • 著者名:中山七里【著者】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 角川春樹事務所(2025/07発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784758414869

ファイル: /

内容説明

「いつから『週刊春潮』はカルト教団のパンフレットに成り下がった?」
――「週刊春潮」副編集長の志賀倫成は、旧友の医師・伊達允彦から問い詰められていた。コロナウィルスによる緊急事態宣言下、後手後手に回る医療行為に従事し、いたずらに命を奪われていく患者たちに日々悔しい思いで接している伊達にとって、メディアによる不安を煽るような報道、特にワクチンの効果に疑問を呈し、陰謀論すらふりまく反ワクチン的な報道は、決して許せるものではなかったのだ。
出版人としての良識と雑誌を売るための煽情的商法のはざまで志賀の心が揺れるなか、伊達の勤務する病院を訪れ、ワクチン接種の妨害活動を始めた反ワクチン団体の代表が、院内で死体となって発見される! 複雑な心情を抱えたまま、志賀は事件の真相を探るべく、取材を開始するのだが……
コロナウィルスの流行により疲弊しきった異常な日常に起こった歪んだ殺人事件の真相は果たして――? ベストセラー作家・中山七里が描き出す医療サスペンス!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

176
中山 七里は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、新型コロナウィルスワクチン社会派ミステリ、どんでん返し少なめ、もうかなり過去の出来事になりつつあります。http://www.kadokawaharuki.co.jp/book/detail/detail.php?no=75532025/08/15

いつでも母さん

139
友人関係の男たちの苦悩。一人は週刊誌の副編集長・志賀、もう一人はコロナ禍で奮闘する医師・伊達。そう言えば陰謀論もあったなぁとあの頃を思い出した。オカシナ団体の首謀者が殺された事件から、色んな思惑が浮かび上がる・・ワクチン接種については、新たな感染症の度に混乱するのだろうな。それぞれの正義、扇動の恐ろしさが肝なのだろうが、犯人の背景が見えちゃう結末でこれは少ししんどい気がした。他の方のレビューで既読の『夜がどれほど暗くても』の志賀さんだったと気付いた次第(汗)2025/07/29

ゆみねこ

72
コロナ禍の混乱を思い出させる1冊。ワクチンをめぐるアンチ勢力、それを煽るようなマスコミ。週刊誌の副編集長・志賀はジレンマを感じながらも取材を重ねる。コロナ患者の対応やワクチン接種業務という激務を重ねる医師の伊達。阿神儀会なるカルト集団との対決中に起きた殺人事件の捜査にあたるのは宮藤と葛城。殺人事件の真犯人は予想どおり…。2025/08/05

hirokun

55
★3 コロナで大変だった当時を思い起こさせてくれる作品。人の記憶は良くも悪くも薄れていくもの。過去の経験を活かしていく対策が適切に打たれているだろうか?作品としては読み易い文章で一気読みできるエンタメ小説。2025/07/25

yukaring

53
コロナ禍ど真ん中、大混乱中の日本。つい最近の事なのにひと昔前のような気がしてしまう。全ての人を救いたいのに満床で受け入れられない医療従事者の苦悩、陰謀論者たちによる反ワクチンのデモ活動、「売れれば正義」とばかりに陰謀論を面白おかしく取り上げるジャーナリズム。これは物語ではなく当時の日本の姿そのもの。まさに“災疫の季節”のミステリ。混雑する病院に押し掛け器物損壊を行うあるグループのリーダーの死。何とも被害者に同情的出来ない殺人だがジャーナリストである志賀の葛藤や正義の医者・伊達の憤りなどに共感できる1冊。2025/08/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22617352
  • ご注意事項

最近チェックした商品