内容説明
アニスフィールド・ウルフ図書賞受賞の文芸大作
長崎への原爆投下でドイツ人の許婚を失った寛子は、戦後、彼の異母姉を頼って単身インドのデリーに渡る。インド・パキスタン分離独立、ソ連のアフガニスタン侵攻、2001年同時多発テロ――激動の現代史に翻弄された日本人女性の生の軌跡を描く圧巻の文芸大作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
detu
17
9/19~10/4了。図書館、タイトルに惹かれて。パキスタン出身の著者が描く日本人女性の壮大な物語。長崎原爆投下にてドイツ人の婚約者を亡くした。その姉夫婦を英領インドに訪ねる。一人のインド人と出会い、数奇とも言える人生を歩む。あまりにも長く複雑な展開、イスラム教ムスリムの世界観に戸惑い、頁が中々進まないものの次の展開が気になり、どうにかの読了。正直全部を理解したとは言えないが、インドパキスタンの独立と分裂、アフガニスタンとの関わりなどを知った。全編を覆う重たい空気が何とも言えず。2025/10/04
アヴォカド
8
なんとまあ。重い。息を飲むように美しく官能的な場面と、そしてまた息を詰める緊迫した苦しい場面。すごい。気づけばこの人『帰りたい』の人ではないか。またびっくりしている。2025/10/18
19番ホール
3
日本、インド、アメリカ、アフガニスタン、世界各地を巡って展開される"傷"と"意思"の物語。リアリズムで進んでいくだけに、さすがにそうはならんやろ、が目立つ。というか、物語としての飛躍の幅と物語自体の強度が釣り合っていないせいで、上手くジャンプ出来ずに空中分解しているようにみえる。寛子パートまではかろうじて自らの傷=運命の軸が見えるけど、以降は色々詰め込みすぎで疲れた。2025/08/05
biensur
1
息をのむ終わり方。ずっと続いている小説。 パキスタン出身の著者が描く原爆の描写には説得力がありつつもこれまでに描かれてきた日本人によるものとは少し違っていて逆にあらためて恐ろしいことだと感じた。途中は少し大庭みな子さんの小説に似ているように感じられた。海外の作家さんにそれを感じるのは初めて。巧みだ。2025/12/27




