内容説明
名プロデューサー・菊池寛
大ベストセラー作家にして、稀代のプロデューサーだった男は
いかにして時代を読み、大衆に愛されたのか?
芥川龍之介や直木三十五、川端康成などの協力を得、
菊池寛が発行した「文藝春秋」創刊号はたちまち完売する。
読者が求めた雑誌は部数を伸ばし、会社も順風満帆の成長を遂げていく。
天才を見抜く天才で、芥川賞・直木賞の「父」でもある菊池寛。
「通俗者」と馬鹿にされても『真珠夫人』など徹底したエンターテイメント作品を書き続け、お茶の間を明るくすることを願った。
生涯を懸けて「文学」を娯楽にかえ、映画に携わり、
エポックメイキングな仕事をし続けた男の生涯と、
戦中戦後を生きた数々の「文豪」や出版人の奮闘に涙する感動作。
解説=秋元康
単行本 2023年3月 文藝春秋刊
文庫版 2025年7月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちーちゃん
37
☆3 菊池寛と実在の作家たちとの交流が描かれていて、芥川賞や直木賞が設定されていく過程のところまで読んでそこから失速。 世話好きな人、っていう印象で描かれているのだけれど、第二次世界大戦の時に文芸銃後運動を始めてGHQに責任追及される辺りはさーっと流し読んだ。2025/11/12
イシカミハサミ
19
菊池寛(本名はひろし、筆名はかん) 肩書きは小説家・劇作家・ジャーナリスト そして実業家。 文藝春秋社の創業者。 この時代の文壇は世界が狭くて、 大抵の名前は登場するから見ごたえがあって面白い。 直木三十五は賞の名前になっている以上の知識がなかったので、 今回会えてよかった。2025/08/21
ゆうすけ
13
テンポ良く進むけど、意外とあっさりした小説でした。終わり方も含めて。文藝春秋の創業者ということは何となく知っているけど、こんな強烈な個性をもった人物だったとは。芥川龍之介、川端康成と友達だったのもはじめて知りました。文藝春秋が唯一無二の存在ということを改めて認識した次第です。2025/08/21
コニタン
13
この小説を読むまで、菊池寛が文芸春秋作った事を知らなかった。菊池寛の生涯に圧倒されました。直木賞、芥川賞も菊池寛が始めた事も知らなかった。直木三十五の人生を知る事出来て楽しかったです。川端康成、横光利一、山本有三の文豪が出てきて面白さ満載の小説で、秋元康じゃないけど、夢中になってこの本を読みました。良かった!2025/08/18
NAOAMI
13
名選手が監督を兼任。大ヒットグループのダンサーが事務所の社長に。旧ジャニーズの…。文豪でヒット作を持ち尚も精力的に書き続ける小説家が出版社を立ち上げ、雑誌・文藝春秋を刊行するのはそれら以上。芥川・直木を冠した賞を創設した意図にふれる序盤。彼らとの関係性や恩義に報いるという思考と菊池の内面が細かく綴られ、その歴史をなぞるように文藝春秋の紆余曲折が被さる構成の妙。小説家って妥協・融通の利かないイメージだが、時代の波・大衆の志向に逆らわない柔軟さが彼の真骨頂。名プロデューサーか、大納得。解説が秋元康ってのも〇。2025/08/17




