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内容説明
戦争中に発せられた、十四の名言から、あの戦争を考える――〈九十歳の爺さんがこれから語ろうとするのは、そんな非人間的な戦争下においてわずかに発せられた人間的ないい言葉ということになります。いや、全部が全部そうではなく、名言とはいえないものもまじりますが、それでもそこから将来のための教訓を読みとることができるでありましょう。〉(本書「まえがき」より) 昭和史研究の第一人者が、どうしても伝え遺したかったこととは ●一に平和を守らんがためである(山本五十六) ●バスに乗り遅れるな(大流行のスローガン) ●理想のために国を滅ぼしてはならない(若槻礼次郎) ●大日本は神国なり(北畠親房) ●アジアは一つ(岡倉天心) ●タコの遺骨はいつ還る(流行歌「湖畔の宿」の替え歌) ●敗因は驕慢の一語に尽きる(草鹿龍之介) ●欲しがりません勝つまでは(国民学校五年生の女子) ●太平洋の防波堤となるのである(栗林忠道) ●武士道というは死ぬ事と見付けたり(山本常朝) ●特攻作戦中止、帰投せよ(伊藤整一) ●沖縄県民斯く戦へり(大田実) ●しかし― 捕虜にはなるな(西平英夫) ●予の判断は外れたり(河辺虎四郎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Sakie
21
半藤さん最後の連載本。戦争の本質は、半藤さんが数多く著してきた本の膨大な細部に充溢しているものだけれど、これは「戦時下の名言」ごとにエッセンスをまとめたものでとっつきやすい。ひとつの言葉の前後や裏に、どのような事実があって、どのような結果になったのか、記録を引用しながらしっかり書かれている。戦艦大和は出撃前に既に無為無策を確認の上で、4000人の命を米軍の掌握区域に突っ込んだ。大義無きあの戦争のどこにも、美談にできるような為政も作戦もない。あるのは無数の日本人の、生きよう生かそうとする全力の抵抗だった。2025/08/15
ぐっち
15
半藤一利さんを薄いのから挑戦中。太平洋戦争にまつわる名言をもとに戦争について語る形式のこの本。名言ではありませんが伊藤整一さんの「了解した」が印象に残りました。この本は半藤一利さんの最後の連載で、14の名言が掲載されていますが、もとは37の名言をお孫さんにのこしたいという企画だったそうです。全部読みたかったな、と思いました。2025/08/29
Rico.genge
6
昭和史研究の第一人者、半藤一利さんの最期の書です。私は昭和の生まれですが、戦争を知らない世代ですので、半藤一利さんのような方が残して下さった戦争の記録を学ばなければならないと考えています。お恥ずかしいことに、半藤一利さんがすでにお亡くなりになっていた事も知りませんで、保阪正康さんとの次の共著はいつ出るのだろうなとど、本書を読むまで、とんでもなくのんきなことを考えておりました事を深く反省しています。半藤一利さんにはお礼を言いたい気持ちでいっぱいです。これから更に戦争の歴史を学びたいと思います。2025/09/20
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
5
半藤さんの遺作。残りも読みたかった。孫世代への遺言のようで、若い人たちにも読みやすいかな。ぜひ、今を戦前にしないために読んでほしい。2025/09/01
おおはし
1
大田実少将の「沖縄県民斯く戦へり」の電文が切ない。 2025/07/09
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