内容説明
幻の書の新発見か、それとも偽書か。高校生のぼくは、うさんくさい男と〈謎の書〉の存在を追う。その名は、『皆のあらばしり』。探求は真と嘘の入れ子を孕み、歴史をさかのぼり、コンゲームの様相を呈しつつ、ついに世界の深奥にある〈ほんまもん〉に辿りつくが……。大逆転の結末に甘美な香気さえ漂う表題作のほか、「ニセ偽書事始」「『皆のあらばしり』の成立について」を収録した傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てとら
1
文庫になったので購入。やっぱり面白いなー胡散臭い大阪弁とかw偽書をテーマにおいて、なんで夢をかなえるゾウみたいになるのか…その振り幅がいい2025/08/02
きたうら
0
文庫化したので再読。巻末のエッセイにある、著者が物語アレルギーの症状を抑えつつ本書を書いた顛末が面白かった。著者自身が「現代の皆川でこのように話が進んでもおかしくない」「私には噓の濃度がごく薄い物語である」と信じられるレベルに仕上げた小説が、「これを読んで「軽い」「エンタメ」とする感想も少なくなかった」というのが、おれ自身の感想と近くもあり、その先につづく著者の考察も含めて興味深い。2025/08/10