内容説明
「セカンド・チャンス」(人生をやり直すチャンス)という,危機に直面する人間存在を揺さぶる想念はいつの時代も文学的想像力の核心であった.偶然や意志や運命に左右されるセカンド・チャンスの実現や失敗を描いてきた歴史上最高の作家とその最高の解釈者を通して,人間の再生能力の力強さを考察する珠玉の一冊.
目次
序章
第1章 シェイクスピアのファースト・チャンス
第2章 セカンド・チャンスがない人生
第3章 セカンド・チャンスと非行
第4章 シェイクスピアのセカンド・チャンス
第5章 さあ,もう一度
第6章 フロイトとプルースト
第7章 セカンド・チャンス――是か非か
結部
謝辞
原注
訳注
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
82
この著者の作品は同じ岩波新書で出版された「暴君」でトランプを揶揄したことが印象に残っていました。この作品ではフロイトの専門家を共著者に加えてシェイクスピアとのコラボになっている感じがしました。ただ私が以前に読んだシェイクスピアの作品の分析が中心となっていて興味深く読みました。訳者の河合祥一郎先生の訳者あとがきが参考になって先生が訳されているシェイクスピアを読んでみようという気になりました。2025/09/17
HALI_HALI
4
良書。物事の捉え方・視点を増やすことができました。『セカンド・チャンス』は、失敗や喪失を終わりではなく「まだ生きられていない可能性」と捉える視点を示す。過去を振り返り再解釈することで、人生やキャリアは修正可能な設計図となり、未知への不安を抱えながらも望む未来を再設計できる。再挑戦の思想が人を豊かにし、組織や個人の成長を導く。この考え方を述べるために本書前半ではシェイクスピア作品の粗筋を引用し、後半ではフロイトの考え方を引用している。2025/09/07
なおた
2
訳者あとがきに「本書は岩波新書から2020年に刊行されたステーィブン・グリーンブラッド著『暴君‐シェイクスピアの政治学』に続く、グリーンブラッドによる「シェイクスピアを通して人生を考える本」の第二弾である。」(307頁)とあり、ますはじめにシェイクスピアありきの本なのだな...ということを手に取って走り読みをした後になって知り「どうりで...」と納得した1冊だった。わたしは、それほどシェイクスピア・フリークではないので、そもそも、この本の読者に向いていないのかもしれない。2025/07/29
sk
2
人生の希望であるセカンド・チャンス2025/07/27
黒とかげ
1
うーん。この本は普通の人が読むものではないぁ。内容はとても難しいし、そもそもシェイクスピアとフロイトを同時に勉強している人がどれくらいいるか……。学者、もしくは学者並みの知能の人間向けだな。2025/09/04
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