内容説明
栄華を誇る大国・玖に祖国を攻め落とされ、ひとり生き残った小国の公主・魅音。
捕虜として玖の後宮に入った魅音は、禁忌の霊廟に封印された龍神と出会う。龍神は鬼怪の“音”を聴き取る魅音の能力を知り、望みを叶える代わりに彼の巫となって不離一体の契りを交わせと迫る。
「復讐を。この国を亡ぼす復讐の力を、わたしに!」
美しい青年の姿となった龍神・天祐と手を結び、玖の皇帝への復讐を企てる魅音。だが後宮では、鬼怪絡みの不穏な事件が彼らを襲い――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
栗山いなり
8
小国の公主・魅音が龍神と組んで祖国を滅ぼした大国への復讐を企てる中華ファンタジー。読み終えた後だと意外と悪くないとは思ったけど読んでる最中はどうも物語に入ってこれなかった作品でもあった。シリーズ化するんかなぁ?2025/07/07
鳩羽
2
大国・玖に滅ぼされた小国の公主・魅音は、玖の後宮に入宮する。決まりとして、妃は古い廟で一晩を明かすことになっており、魅音も廟に閉じ込められるが、そこに現れたのは龍神だった。鬼怪の出す音を聞く力を持っていた魅音は、その龍の巫となり、互いの復讐に協力し合うことを誓うが…。龍神である天祐の、能天気で空気を読まないキャラクターと組み合わせるには、魅音のキャラが普通にも変な方向にも振り切れず、多分そこが推し所の小説なので勿体無い気がした。殺人が次々に起こり、玖に隠された秘密が明らかになり、と展開は飽きさせない。2025/08/10