中公新書<br> 中華料理と日本人 帝国主義から懐かしの味への100年史

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中公新書
中華料理と日本人 帝国主義から懐かしの味への100年史

  • 著者名:岩間一弘【著】
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  • 中央公論新社(2025/06発売)
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  • ISBN:9784121028617

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内容説明

肉まん、ジンギスカン、餃子、焼売、ラーメン、麻婆豆腐、ウーロン茶。あの味はなぜ懐かしいのか。
帝国主義の時代に広まり、戦後の日本人の心と体を癒してきた中華料理。
地域や家庭で愛されてきた品々は、誰が、いつ、どうやって日本にもたらし、なぜこれほど普及したのか――。
文化人、実業家、軍人、料理人たちの情熱と葛藤に光をあて、日本の中華料理100年の軌跡を世界史的な視点から描く、食文化の物語。



【目次】
まえがき――中華料理への情熱、そのルーツを探る旅へ
序 章 中華料理に込められた対中・対日感情
 1 食の文化帝国主義の始まり 
 2 日本人と中国人のまなざしの交錯
 3 二〇世紀東アジアへの誘い 

第1章 肉まん――近代的な食文化としての中華料理
 1 肉まんの歴史 32
 2 日本食の近代化のなかの肉まん 37
 3 アジア主義と帝国主義の文化的な影響 48

第2章 ジンギスカン料理――満洲名物から北海道遺産へ
 1 北京から満洲・モンゴル、そして東京へ――帝国の時代
 2 中華料理から北海道の郷土料理へ――帝国後の時代

第3章 餃子――満洲の記憶とポスト帝国主義
 1 餃子の伝来――近世から日中戦争期まで
 2 「引揚者料理」としての餃子――戦後 

第4章 ウーロン茶――忘れられた台湾文化
 1 ウーロン茶の世界史
 2 日本帝国におけるウーロン茶の消費文化
 3 日本の国民的飲料になるウーロン茶

第5章 シュウマイ・ラーメン・四川料理――郷土料理の創造とノスタルジア
 1 横浜名物になるシュウマイ 
 2 なぜ札幌でラーメンなのか 
 3 麻婆豆腐のノスタルジアと担々 の郷土料理化 
 4 中華料理の現在までの変化 

終 章 世界史のなかの日本中華料理
 1 帝国主義は料理をどう変えたのか――二〇世紀前半 
 2 ノスタルジアはなぜ生まれたのか――二〇世紀後半 
 3 文化遺産化は何が問題なのか――二一世紀 

あとがき
注記一覧 / 参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

127
英国のカレーとフランスのクスクス、そして日本の中華料理は海外に獲得した植民地から各国に伝わり定着した。そうした経緯を著者は帝国主義による侵略へのノスタルジアと批判するが、支配された土地の味が支配する者に好まれ広まるのは文化パワーによる逆襲といえる。中華料理が日本人の舌に合わなければ、いくら戦前の軍や政府が満洲絡みで宣伝していても敗戦後に消えたはずだ。いわば日本人が中華の味に征服されたからこそ、それらの料理をもっと食べてもらおうと各地に伝説が生まれたのだ。ブランドの神話作りにケチをつけるのは狭量ではないか。2025/11/05

榊原 香織

101
ジンギスカンも肉まんも餃子も満州ノスタルジア?2025/09/11

skunk_c

78
北海道へ向かうフェリー船中で読了。そのせいもあり、特に北京の料理屋で売られていた羊の蒸し焼きが「ジンギスカン」となっていく過程が面白かった。現在では北海道の郷土料理に位置付いていく過程に、植民地主義や軍の影(天皇まで登場)があったとは。横浜育ちでずっと暮らしていたため、ラーメンやシューマイの歴史は知っていたし、伯父夫婦が満洲引き揚げ者だったため、現地の中国人がどのようにして餃子を食していたかも知っていたが、このあたりと植民地主義(ちなみに伯父は満鉄社員)との関わりを意識した本書の視点は面白かった。2025/07/22

HANA

64
肉まんに餃子、ラーメン。我々が日常的に食べる中華料理がここ100年でどうやって受容されてきたかを調べた一冊。とはいえ近代の日中関係に戦争と政治問題は避けて通れない問題で、本書もその部分を中心に取り扱われている。そのため食の好みや最近の流行とかはほぼ言及されず全てが帝国主義やコロニアリズムに一元化されている。例えば餃子の流行したのは満州へのノスタルジアが関連しているといってもそれが全てじゃないだろうし。とはいえジンギスカンの歴史を辿るのを見ると絶対にその視座は必要だろうし。個人と政治の絡みは難しいものです。2025/09/13

yamatoshiuruhashi

51
中華料理、大好きです。日本の中華料理は勿論、台湾、香港(もう行くことはないだろう)、シンガポール、そして他の国で食べても中華料理は美味しい。日本の支那料理、中華料理の伝播と拡大について面白い視点の考察本。が、何でもかんでも日本の帝国主義とノスタルジーに結びつけるのは疑問。確かに明治以降に広がったのは大きいだろうが、産業革命後の世界的なグローバル化によるところが大きいのではないか。世界中どこにいっても町中華はある。若かりし頃、貧乏旅行で米国へ行ったは良いものの食事が合わず弱ったところを町中華に助けられた。2025/07/29

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