天皇を覚醒させよ 魔女たちと宮中工作

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天皇を覚醒させよ 魔女たちと宮中工作

  • 著者名:若杉良作【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 講談社(2025/06発売)
  • 2026年も読書三昧!Kinoppy電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~1/12)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065401507

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内容説明

■最後の「新潮45」編集長の衝撃デビュー作、ついに刊行!
天皇制の空白に徘徊する「新興宗教」のタブーに挑むノンフィクション

「昨日、おとといと相次いで魔女から電話」
「皇后さまがかうまで魔女にやられていらっしゃるとは」

昭和天皇の侍従はなぜ日記にこう記したのか?
松本清張が『神々の乱心』で描けなかった真相に挑む

■天皇に霊的自覚を促そうとした「神政龍神会」、皇后の手かざし医師、宮中魔女追放事件……。
近代天皇制に侵入した宗教事件に深く分け入り、いま皇室から失われた精神性を明らかにする

(本書の内容)

■第一章 宮中魔女追放事件
昭和四十六年七月、宮中から一人の女官が追放された。旧華族出身の彼女は、新興宗教に出入りして香淳皇后を誑かし、さまざまな宮中祭祀に介入しようとした。このため天皇側近の入江侍従などから「魔女」と呼ばれ、宮中では数年にわたって暗闘が繰り広げられていたのだった。いったい彼女は何者で、何を行おうとしていたのか。

■第二章 皇后陛下の手かざし医師
「魔女」の背後にいたのは、東京帝国大学医学部出身のれっきとした医師だった。だが彼は、怪しげな民間療法を施し、第二次世界大戦後には、霊能者を擁する宗教団体を設立していた。そこでは頻繁に神からの託宣を受ける儀式が開かれ、「真手」という病気直しも行われていた。やがて教団は分裂し、その医師は宮中に最接近する。

■第三章 女官と邪教
「邪教」は、女官を通じて宮中に入り込む。明治期の女子教育の第一人者は、同郷の「行者」の託宣を頼りに、昭和天皇をお妃選びやヨーロッパ外遊の可否を進言した。また大正期に東宮女官長を務めた島津家出身の寡婦は、当時の新興宗教に次々と接触して独自の信仰集団を結成する。そしてその教えが「不敬罪」にあたると逮捕された。

■第四章 金毛九尾の狐
「宮中に魔物が入った」として、天皇の自覚を促し、日本の「建替え建直し」を進言した宗教があった。ここには華族やエリート軍人など、社会的影響力がある人物たちが集結、あるいは支持をしていた。彼らは懇意の女官を通じ「書物献上」という形で、実際に宮中に入り込んだ。彼らはどのように生まれ、どんな教義を持っていたのか。

■第五章 神話と宮中
近代民主国家建設の中でエアポケットとなった万世一系の天皇制。伝統と科学的知見がせめぎ合う中で、宮中は軋み、混乱し、新興宗教が入り込む余地が生まれた。彼らの荒唐無稽な教義は、皇室の存立基盤と重なる部分があった。それに皇后と女官たちが呼応し、やがては排除されるが、同時に皇室の本質を毀損することになった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

126
絶対君主国家で宗教家が支配者を取り込み権力掌握を目指すのは珍しくない。道鏡やラスプーチンは宮廷内の女性を味方にしたが、昭和天皇に対しても同様の陰謀がたくらまれた。ただ既成宗教でなく荒唐無稽な教義を振りかざす新興勢が成功したのは、戦争へと続く暗い世相下で信じるものを求める弱い心に付け入ったためか。また敗戦後も近代天皇制を推進する入江相政ら宮内官僚と、宗教に影響された伝統擁護勢力がせめぎ合って衝突し、皇居内で暗闘が繰り広げられていたとは。松本清張が『神々の乱心』を完結させられなかったのは、つくづく惜しかった。2025/10/20

HANA

64
皇室と新宗教というと水と油みたいな関係に思うが、本書は後者が前者をいかに利用しようとしたか。を描いた一冊。最初は最近興味を抱いた神政竜神会の件で読みだしたのだが、冒頭の宮中の魔女というパワーワードで一気に持っていかれる(権力闘争的な一面が強そうだけど)。そして次章から登場する一人の人物、ここでファンの作家との関係で声を上げるも、すぐにその遍歴を読むのに夢中になる。その人を軸として明治から繋がる新宗教と皇室、そして神政竜神会との関連はミステリ的な面白さがあるなあ。近代日本オカルティズムを味わえる本でした。2025/10/01

arnie ozawa

3
忘れられがちだが、現代においても天皇の主務は神事である。よって天皇のまわりには様々な宗教が手を伸ばそうとしてきた。知られざるそうした事件を丹念に追ったノンフィクション。天皇の本質とは「霊性」であり、「霊性」とは過去・起源に対する思いである。それをつなげ、国を「霊的」に維持していくことこそが、今も天皇の機能なのだ、ということに気づかされる。2025/11/18

f/k/a 上海

2
神道系の新宗教が、神の系譜に連なる天皇家に働きかけて世直ししようと工作した歴史の話。入江侍従長が「魔女」と呼んだ女官今城誼子、東大出の医者でありながら手かざし治療に傾倒した塩谷信雄など怪人物が続々登場する。当時皇太子だった洋行帰りの昭和天皇が宮中祭祀を簡略化しようとして母親である香淳皇后と対立した、といった皇室内の事情も興味深い。大本教、天津教を始め多くの新宗教が人脈で繋がっていて軍部高官や貴族夫人を信者にしており、これじゃ当局が弾圧したくなるのも無理ないなと思ってしまった。2025/10/06

茶々丸

1
怪しげな新興宗教と皇室。どちらもなかなか書きにくいテーマだと思うが、興味を引かれるのも確か。 宮中近代化をめぐる対立を煽るというか、そこにつけ込もうという勢力。折しも皇位継承をめぐる環境がいろいろ動こうとしている中で、面白いテーマだった。 いつの時代でも、皇室、皇族が一枚岩ではないことも再認識。そこが狙い所でもあるわけで、現在も宮中では様々な思惑が蠢いているのだろうなと思わせられる一冊。2025/12/30

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