内容説明
最高。何度も何度も読んだ。この小説を読み直すためにだけでも、十年先まできっと生きていたい。ーー斎藤真理子
『続きと始まり』『百年と一日』が話題の柴崎友香による全く新しい「探偵小説」
「世界探偵委員会連盟」に所属する「わたし」は、ある日突然、探偵事務所兼自宅の部屋に帰れなくなった。
急な坂ばかりの街、雨でも傘を差さない街、夜にならない夏の街、太陽と砂の街、雨季の始まりの暑い街、そして「あの街」の空港で……「帰れない探偵」が激動する世界を駆け巡る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
青乃108号
288
世界探偵委員会連盟に所属する探偵の「今から10年ぐらいあとの話」が延々と淡々と続く、あの国この国での物語。最終話で彼女(探偵が女性であると気付いたのは20ページも読んだ後だった)は思う、「私は何でこんな仕事をしているのか」ええ、俺も思ってましたよ。「俺は何でこんな小説を読んでいるのか」って。結局全ては彼女の「今から10年後ぐらい」についての妄想でした、って事で良いですか?「帰れない探偵」って話を一回掲載したら意外に受けが良くて、続く話を書いて単行本にしましたか?最初の一話だけで良かったのではないですか。2026/01/22
さてさて
276
『十年前、生まれ育った街を離れてから、わたしはずっと「一時的に」どこかにいて、また別のどこかへ移っていく』。そんな思いの先に、世界各地の街へ転々と移り暮らしていく主人公の『わたし』。そこには、『フリーの探偵』として生きていく『わたし』の「帰れない探偵」としての興味深い日々が描かれていました。絶妙な近未来の描写に、ときめきを感じるこの作品。『探偵』という”お仕事”の大変さを思う一方で、『帰る』という言葉の意味をふと考えてもしまうこの作品。ハマると沼から抜け出せなくなりそうな魅力をまとった印象深い作品でした。2025/06/26
ちょろこ
124
好きが残る一冊。「今から十年くらいあとの話」の描き出しで始まる、ある日突然、探偵事務所兼自宅に帰れなくなった探偵の物語。理解できない言語だけれどとても気に入るメロディに出会えた、まさにそんな感覚。そもそもいつの時代なのか明確にされないままなのもいい。雨でも傘を差さない街、太陽と砂の街その他諸々世界を転々とする探偵と共に、ここはもしかしたら…とひたすら自分の想像の翼を広げる時間が楽しかった。異常気象、新技術の進歩に直近未来の危機を感じ心ざわざわもする箇所も。完全理解は難しいけれど、理屈抜きに好きが残る作品。2025/09/15
シナモン
113
「私は今、自分の部屋に帰れない」 「これは、今から十年くらいあとの話」 え、帰れないってどういうこと? そもそもこの「今」っていつの「今」? 頭のなか、ぐるぐる🫨 いまいち掴みどころがなくて異次元を漂うような、それでいて妙に現実的なような、謎に満ちた不思議な物語。味わったことのない読み心地がクセになる一冊でした。面白かったです! 2025/08/04
うっちー
112
イヤー!難しかった!2026/01/28




