時間と自由意志 ――自由は存在するか

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時間と自由意志 ――自由は存在するか

  • 著者名:青山拓央【著者】
  • 価格 ¥2,860(本体¥2,600)
  • 筑摩書房(2025/06発売)
  • ポイント 26pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480847454

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内容説明

これまで自由意志/決定論の対立として論じられてきた難問を、自由とは何かという議論からいったん離れ、「分岐問題」の枠組みのもとで考察しなおす。従来の哲学が依拠してきた対立図式を根底から揺さぶり、自由をめぐる議論に新たな境地をひらく圧倒的論考。

目次

序文/第一章 分岐問題/1 導入/2 問題の構造/3 準備的応答/4 作用と決定/5 多世界説/6 単線的決定論/7 現実主義と可能主義/8 解決/第二章 自由意志/1 概観/2 意志と主体/3 何かからの自由/4 分岐図の外へ/5 両立的自由/6 両立的責任/7 偶然の自由/8 それぞれの値段/第三章 実現可能性/1 時間と様相/2 スコトゥスとアリストテレス/3 論理的可能性/4 タイプからトークンへ/5 現実と可能性の紐帯/6 言語的弁別/7 過去可能性/8 補遺/第四章 無自由世界/1 他我問題の反転/2 ストローソンとデネット/3 二人称の自由/4 なぜ道徳的であるべきか/5 擬人化される脳/6 フランクファート・ケース再考/7 自由とは何だったか/8 悟りと欺き/補論/1 時制的変化は定義可能か ― マクタガートの洞察と失敗/2 無知の発見 ― 猫の懐疑とウィトゲンシュタイン/3 叱責における様相と時間/4 指示の因果説と起源の本質説/あとがき/参考文献/人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

53
過去から未来へ分かれていく樹形図は、タイムトラベルを語る場合によく使われるが、なにかの決断や出来事によって「分岐点で」世界が分かれていく、と考えたくなる「常識」が実は誤っている、という指摘にまず驚く。そこからは主要なテーマとしての、意志について、自由についての議論が始まっていく。しかしそれが実はかなり難しかったので、読み進むのが困難だった。個人的な好みで著者の時間についての議論に惹かれて読んだが、自由意志の問題が理解できたとは思えない。再読の必要があるだろう。2020/08/13

Amano Ryota

5
無自由な世界に救いはない。ぼくたちはただ、語ることが出来ない無自由な世界との対比において、自由/不自由な世界を生きる。しかし、自由/不自由はぼくたちが勝手に作ったものであって、世界はただ無自由なんだ。何もない世界でどれだけ遊べるか、それが本当の問題だろう。「真に無自由な世界においては、未来の諸可能性の一つを自由に選びとる主体は存在せず、未来の諸可能性の一つを不自由に押しつけられる客体も存在しない。なぜなら、諸可能性の選択そのものがーーそしてそれにまつわる『自由』や『不自由』がーーその世界にはないからだ。」2017/02/16

百十一

3
かなり難解で、読むのに苦労した。 しかし、今まで触れてきた自由意志に関する議論の中で、(良い意味で)最も希望を排除した議論であり、終始冷静な議論が行われていたと思う。 基本的に三人称的に考えれば、いわゆる自由意志など幻想に過ぎず、○○に人間が操作されているなどという言説などは中途半端に自由意志を信じているものである。 また、それを受け入れた上で、責任や倫理的なものを構築しようとする試みも、どれも満足のいくものではなく、結局「ただあるだけ」の無自由世界であるという帰結が得られる。2022/08/26

naka

2
自由論の議論状況の整理と課題の提示が非常にありがたかったです。記述も平易でわかりやすいものでした。自由を道徳や責任を経由させて遡及的に問うことや、言語や概念の分析で押し通そうとすることには限界があるのだなと思いました。しかし本書の考察だと、結局は単線的決定論か偶然に収束するので、そうした限界(認知エラー)が存在し、単線的決定論か偶然か確定されえないということによってむしろ自由という"現れ"があるというのはなるほどとなりました。2024/03/09

かおす

2
「自由」に関する本は初めて読んだが、(所々の理解が危ういものの)本書は衝撃的な内容だった。特に自由意志は他者由来であるという主張。1人称としての私の内部には不可視な領域はなく、どこを探しても自由意志は見つからない。そして私はただ「ある」という点で無自由となるが、他者から見た私と2人称化することで不可視な領域が確保され、そこが自由意志の源泉だとみなされている、と。結局のところ、その非存在の不可視という形で信じる限り、自由意志は幻想なのだろうか。すぐには受け入れられそうにない。2022/09/19

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