さみしくてごめん

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さみしくてごめん

  • 著者名:永井玲衣
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 大和書房(2025/06発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784479394532

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内容説明

「わたしはいつまでも驚いていたい。こわがっていたい。絶望して、希望を持ちたい。この世界から遊離せずに、それをしつづけたい。世界にはまだまだ奥行きがあるのだから。」

今、もっとも注目される書き手、永井玲衣の最新刊!


哲学は心細い。さみしい。だがわたしは、さみしいからこそ哲学をしているような気がする。生まれてきたことがさみしい。わからないことがさみしい。問いをもつことがさみしい。問いと共に生きることがさみしい。(本文より)

ことばが馬鹿にされ、ことばが無視され、ことばが届かないと思わされているこの世界で、それでもことばを書く理由は何だろう。わたしの日記は、戦争がはじまって終わっている。あの瞬間から、日記は戦時中のものとなった。
だが、ほんとうにそうなのだろうか。戦争はずっとあったし、いまもある。わたしが絶望したあの戦争は、いまもつづいている。だからあの日記はすでに戦時中のものだったし、この本も、やはり戦時中のものである。
とはいえ、わたしたちの生活に先立って、戦争があるわけではない。生活の中に戦争が入り込むのだ。どうしたって消すことのできない、無数の生の断片があるのだ。たとえ「対話」ができず、あなたのことばを直接きくことができなかったとしても、決して「ない」のではない。(「あとがき」より)



目次
1 
やっぱりハリーポッタリ
わたしが飲むとこ見ててよ
タイツを履き忘れてすみませんでした
ばかものよとかうざいんだけど
シーサーには怖い顔をしていてほしい
箸、ごめんなさいね
夜に手紙を書くな
思ったより小さい
あたらしい犬を提案する


念入りな散歩
1月1日の日記
思い出せないことが絶えず思い出される街、渋谷
見られずに見る
試みる


さみしくてごめん
それ、宇宙では通用しないよ
iPadを叩き割れ
後ろの風景を置き去りにすれば見える
そうなのか これが そうなのか
身に覚えのない場合はご対応ください
なんだかさみしい気がするときに読む本
考えるための場


この本はもう読めない
枕辺の足
きみの足を洗ってあげる
穴だらけの幸福
ただ存在するたけ運動
徹夜のための徹夜
ないがある
今は、知っている
ただ、考えたい

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

73
【あの日々、あなたに向かって言葉を届けようとすることが「自粛」された】哲学者のエッセイ。<思いがなくても、親切をすることはできる。自分の評価を上げようとして、誰かに手を差し伸べたり、多くのひとに知られるように、わざと人目につくところで誰かを助けたりする。これは見かけ上では親切であるが、やさしさがそこにあるわけではない。それに対して、やさしいひとは、思いが伴っている。伴っている、気がする。思いがにじみ出ている。わかりやすい何か行為をするわけではないが、相手を気づかおうとする雰囲気がおぼろげに出てくる>と。⇒2026/01/02

tenori

34
哲学者・永井玲衣さんがコロナ禍以前から書き留めていた日記とエッセイ。哲学対話で高校生が「さみしさとは、決して共有できない、わたしだけのもの」と発言したくだりに胸を突かれる。いつから共有とか共感とかいったことが半ば強制されるようになったのだろう。「~じゃないですかぁ」知らんわ。永井さん曰く「哲学はすでにそこにある」ものらしい。確かに考えたり問いかけたりは日常の一部で、営みそのもの。哲学は最も身近な学問なのだ。2025/11/20

いちろく

23
エッセイと書いてもよいはず? 日記から始まる著者の忘却録のようにも、問に対する著者自身の問答のようにも、そして取り留めのない内容にも思える。ただ、その一つひとつに独特な視点を感じる点でも、哲学者のエッセイという興味から手に取る私の期待を満たすには十分な内容だった。永井玲衣氏の作品の読後感は毎回そんな印象。今回は特に趣味で挙げられていた「念入りな散歩」の記載が好き。自分の近所や見慣れた場所を何度も何度も散歩する理由、私もそうなので頷くしかなかった。馴染みの場所にも変化はあるのだ。2026/01/14

ぽて

22
考えすぎ、とよく言われる。考えすぎるからこそ向き合えることがあるけれど、それよりやっぱり何もわからない無力感が大きいこともあり、意味のないことにも思える。極力考えないように頑張ってみたこともあった。でも永井さんはこんなにも自身や他者の問いとともに生きている。そのことに私は救われる。さらに、きっと誰もが問いと生きていて意味がどうこうではなく、そうせずにはおれないのだろう。問いと生きる 哲学する人生、鬱陶しさもあるけど上等、ちょっとうきうきしてくる。永井さんと永井さんの問いにまた会いたい。2025/11/17

MINA

14
作者の哲学エッセイ本、もっと読みたいと思ってたのとタイトルに惹かれて購入。<念入りに>散歩してみたくなったし、喜びや満足感は誰かと分かち合えても「さみしさとは、決して共有できない、わたしだけのもの」ってのも心に沁みたな。心の奥の如何ともし難いさみしさがしんどかったけど、自分だけのさみしさを大事にしていけばいいと思えてすごく良かった。くよくよ思い悩むネガティブな感じではなく、もっと純粋に真っ直ぐにいつも見過ごし続けてる景色や物事たちについてじっくりゆっくり考えながら生きてみてもいいのかも…と思えた。2025/11/24

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