内容説明
マライはヤバイ! マライはスゴイ!!
文芸・アニメ評論に翻訳、そしてワイドショー出演。神出鬼没のドイツ人筆者が、正邪とわぬ言語手法を駆使し、現代のパワーワードと意味定義無限勝負!
日本には、四季があります――
「じゃあ外国にはないのかよ!!」(マライ)
◎本書で扱う言葉
外タレ、忖度、ガンダム、呪う、帝国、四季、萌える、サボる、アングラ、ワンチャン、教養、理屈、余暇、エモい、ラノベ、隠居、女子力、上から目線、大予言、自己責任論…
可笑しいのはマライか、日本語か。どーですか皆さん!
ドイツ的論理思考の極北は、日本語の秘めたるポテンシャルを引き出すか、あるいはパンドラの匣を開けてしまうのか。「ニホンゴお上手ですねぇ」がもはや誉め言葉にならない未知の言霊群が、いまあなたの深奥に突き刺さる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kanonlicht
39
芥川賞・直木賞の受賞予想でおなじみ職業ドイツ人である著者が、気になる日本語について、その言葉が内包する(辞書には載っていない)意味を解釈する。「外タレ」「忖度」など時代とともに意味が変わった言葉や、「萌える」「ラノベ」など概念的に使われているものの実際に何を指すのかがあいまいな言葉について、著者の異文化比較の知見と、そのへんの日本人よりもディープなサブカル知識で、見事に再定義している。一つの単語から日本人のメンタリティや行動様式が透けて見えるのが面白い。ぜひ続編を出してほしい。2025/07/24
しぇるぱ
3
[外タレ][忖度][ガンダム][呪う][帝国][四季][萌える][サボる][アングラ][ワンチャン][教養][理屈][余暇][エモい][ラノベ][隠居][女子力][上から目線][大予言][自己責任論] 並みの日本人では論破されてしまう、何よりドイツ論法が根底にあるのだ。疑問・反論・突っ込み・からかいなど、挟む余地がない。[外タレ]のうさん臭さも彼女にはよく分かっている。[忖度]のドイツ的な立ち位置も示している。[帝国]ナチスの第三帝国にも筆が及んでいる。日本にだけ[四季]があるんじゃないよ、ごもっとも。。2025/08/02
ユッキーさん
3
マライさん好きなので読んだ。私も含め、そこらの日本人より難しい言葉をご存知でそういう言い回しを結構されているので若干わかりにくい部分はあるように思う。「余暇」が興味深かった。ミリタリー系はさっぱりなので旦那様の著書など読む機会がなかったがかなりおもしろい方のようだ。2025/07/23
アンゴ
3
★★★★☆ 職業ドイツ人の筆者が、表面的な意味で使われながら、実は隠れた真意が定義されずあいまいなままでコミュニケーションに問題が生じていない日本語の語彙に、白黒つけねば落ち着かない言霊師としてドイツ流の私的腑分けをし再定義する。ドイツ語との対比や日本人があえて意識に上らせないようにしている微妙なニュアンスなどを嗅ぎ取り、拾い上げてみせる。高低コンテクスト文化の対局にある(E.ホール)と言われる日本語とドイツ語。ドイツ語話者の定義好き、論理好きが溢れ出る文章を味わえる。読み手を選ぶ本。2025/07/18
肉うどん
1
ずいぶん大きいタイトルだが、内容はネットスラングや漫画、アニメやゲームの話題がほとんど。それらに関心のない自分はまったく乗れず。ドイツ語と日本語の比較も申し訳程度しかないのでつまらない。2025/08/07