カリブ海の旧イギリス領を知るための60章

個数:1
紙書籍版価格
¥2,200
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

カリブ海の旧イギリス領を知るための60章

  • 著者名:川分圭子【編著】/堀内真由美【編著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 明石書店(2025/06発売)
  • 冬の読書を楽しもう!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~1/25)
  • ポイント 400pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750356327

ファイル: /

内容説明

カリブ海域の大小の島々はいずれも欧州諸国の植民地であったか、現在も独立国でない海外領土である。本書はこのうちイギリス領に着目。黒人奴隷貿易、砂糖プランテーションの歴史を踏まえ、独特な文化や政治を、人種差別問題など本国との複雑な関係まで視野に入れて分析する。

目次

はじめに
地図
Ⅰ イギリス領カリブとは?
第1章 カリブ諸島の覚え方①――大アンティル諸島と小アンティル諸島
第2章 カリブ諸島の覚え方②――バハマ諸島、ABC諸島、その他の島々
【コラム1】ジャマイカ紀行
第3章 すべては征服から始まった――イギリス領カリブの出発点
第4章 連邦化失敗の歴史と小国から成り立つ現在――12独立国・6海外領土
第5章 カントリー・ハウスとグレート・ハウス――イギリスの地主とカリブのプランターの人的・文化的重複
第6章 地名が語るブリティッシュネス――地名は歴史の証人
第7章 現代におけるイギリスとの関係――歴史的謝罪をめぐる問題
【コラム2】英連邦ドミニカへの行き方
【コラム3】島へ渡るということ
Ⅱ 複雑な人種構成とその背景
第8章 イギリスの奴隷貿易――最も深く関与した国
第9章 砂糖プランテーションはどのように始まったか――バルバドスとジャマイカ
第10章 イギリス領カリブのフランス人――真に歴史に翻弄された人々
第11章 トリニダードのフレンチ・クレオール詳伝――エリック・ウィリアムズも遠縁だった
第12章 イギリス領カリブのインド人契約労働者――奴隷制廃止とクーリーの導入
第13章 イギリス領カリブのユダヤ人――アメリカ世界のユダヤ人ネットワークの一環
第14章 奴隷制廃止後の砂糖生産――自由貿易主義と奴隷解放の美名のもとでの経済悪化
【コラム4】「ブラック」への留意点
第15章 脱植民地化と砂糖生産の停止――産業国有化の理想と現実
第16章 グレート・ハウスと白人プランターの終焉――歴史の舞台から姿を消す旧支配層
Ⅲ 英語圏としての旧英領カリブ世界
第17章 カリブ標準英語を求めて――文化的架け橋としての辞書編纂
第18章 母語でもなければ外国語でもない英語の教え方――クレオール語との違いの認識から
第19章 ジャマイカの詩人ルイーズ・ベネット――クレオール語の地位向上に貢献
第20章 英語史とカリブ海域――シェイクスピアからレゲエまで
第21章 レゲエと英語とクレオール語――無形文化遺産となったジャマイカの国民的文化
第22章 歴史を映す各地のクレオール語――言語接触により生まれた言語
【コラム5】バルバドスのクリケット映画『ヒット・フォー・シックス!』
Ⅳ イギリス領カリブの成立と自立
第23章 労働組合から政党へ――奴隷制廃止後の英領ドミニカを例に
第24章 1930年代ロンドン――第三世界人脈の磁場
第25章 「西インド連邦」構想と挫折――「連邦」と「島内自治」との相克
第26章 英連邦ドミニカ――小さな島の歴史と多様性
第27章 独立を選ばなかった島アンギラ――シスターアイランズの相克①
第28章 分離しそこなった島ネヴィス――シスターアイランズの相克②
第29章 アンティグアとバーブーダ――シスターアイランズの相克③
【コラム6】我々の歴史を求めて
第30章 西インド諸島大学モナ校――研究の場として、職場として
【コラム7】イギリス史上最も偉大な黒人か集合的記憶か――メアリ・シーコール
Ⅴ カリブからイギリスへのインパクト――戦後移民と戦後文化の形成
第31章 第2次世界大戦後の移民――ウィンドラッシュ号の到着とその後
【コラム8】ウィンドラッシュ号の乗客たち――その多様性
第32章 本国へのプライド――クレオール(白人)女性作家ジーン・リースとドミニカ島
第33章 クレオール女性と「ノッティングヒル事件」――ジーン・リースが描いた「人種暴動」
第34章 戦後イギリスポピュラー音楽とジャマイカ――2トーンからパンク=レゲエへ
第35章 ジャマイカ生まれのイギリス詩人――伝説の詩人リントン・クウェシ・ジョンソン
【コラム9】ジャマイカの選手はなぜ速いのか?
第36章 現代に続く人種差別をめぐる物語――エシ・エデュジアンの『ワシントン・ブラック』
第37章 ステュアート・ホール――周縁からまなざす
第38章 西インド諸島大学と文学研究――自分たちの英文学、複数の英文学
【コラム10】トリニダードの英雄とウクライナの好敵手
Ⅵ レイシズムとアンチ・レイシズムの間
第39章 バビロン、シュガー、トライアングル――映画『バビロン』とカリプソ・ローズ
第40章 人種差別とポピュラー音楽――映画『白い暴動』
第41章 シネイド・オコナーのレゲエ・アルバム――カトリックとラスタファリをめぐって
第42章 吸血鬼の帝国と白いレゲエ――シネイド・オコナーとポリス
第43章 サフィア・カーンとスペシャルズ――微笑みで団結を
第44章 スペシャルズのBLM――ウィンドラッシュとスペシャルズ
【コラム11】BLM運動の中のイギリス
第45章 SUS法と1981年ブリクストン暴動――前世紀の法律の標的にされたイギリス生まれの黒人たち
第46章 ジョンソンの「ソニーの手紙」とSUS法――非標準英語で書かれた新たな古典
第47章 コルストン像、引き倒される!――慈善家か、奴隷商人か
第48章 ウィンドラッシュ・スキャンダル――移民と現代の奴隷制
【コラム12】ウィンドラッシュを記憶する(1)――ナショナル・モニュメント
【コラム13】ウィンドラッシュを記憶する(2)――ハックニー地区とヴェロニカ・ライアン
第49章 陰謀論とレイシズム――エリック・クラプトンの反ワクチン/反移民発言
Ⅶ 故郷喪失のカリブ
第50章 フィリス・オーフリーとドミニカ島――白人女性と独立に向かう故郷との乖離
第51章 ジーン・リースとドミニカ島――カリブ生まれの白人女性と追憶の中の故郷
第52章 忘却されたクレオール女性政治家――彼女が黒人男性政治家の「同志」になれなかった理由
【コラム14】「イギリス人」恩師の知られざる故郷
第53章 ナイポールとトリニダード――故郷を嫌うカリブ出身インド系ノーベル賞作家
第54章 ドミニカのブラック・ヒストリー月間――本国から戻った黒人移民の故郷への違和感と責任感
【コラム15】西インドへの永住帰国者たち
第55章 ウナ・マーソン――BBCラジオ番組「カリブの声」を始めたジャマイカ人女性
【コラム16】カリブへの声
第56章 火山の島の災害文学――モントセラトの詩人ハワード・ファーガス
【コラム17】モントセラト島をネバーランドに見立てたピーター・パン映画『ウェンディ』
Ⅷ カリブのカーニバル
第57章 カーニバルの広がり――欧州から、西アフリカから、カリブ海へ
第58章 ドミニカのカーニバル――帰省と再会のしみじみとした祝祭
第59章 モントセラトの聖パトリックの日の祝祭――島外移住者が再会する日
第60章 ノッティングヒル人種暴動とカーニバル――ここでともに生きるために
【コラム18】クラウディア・ジョーンズ
【コラム19】カーニバルの雰囲気
【コラム20】ノッティングヒル・カーニバルとポール・スミスのメッセージ
あとがき
参考文献・資料

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

1
ふむ2024/12/04

印度 洋一郎

1
カリブ海の旧イギリス領の島々を中心にした本だが、この地域でのイギリス文化圏の存在感の大きさが偲ばれる内容。カリブ海に植民してきたイギリス人はサトウキビ栽培の大規模経営を行うプランターと呼ばれる大農場主を中心にした社会を形成し、そこに労働力として連れてこられた奴隷の子孫が、現在の住民の大半である黒人という社会を基層にしている。そのような歴史的背景から、島毎に独自の利害を持っているため、戦後イギリスが意図した島々を一つの連邦として独立させる西インド連邦は短期間で瓦解。カリブと並んでイギリスに関する記述も多い。2024/07/22

土偶

1
このシリーズでは2023年初版の新しい地域。 カリブ海諸国で何で英領の島単位で独立国家が林立したのかずっと不思議だったところで、この答えがようやく分かった気になる。 またイギリスでのレイシズムについてのドキュメントでクラプトンがその側の人間(彼の音楽のルーツの一角が黒人音楽が含まれるにも関わらず)だという過去があったことに驚いたんだが、それを含めたレイシズムと反レイシズムの音楽シーンにページが割かれているのも特徴的。2024/04/17

moti moti

0
この手の本だと、非白人の話が中心になりがちだけど、本書はカリブ海の部分は白人の話も多い。カリブの黒人についての本は他にも沢山あるし、同シリーズのカリブ海編にも詳しいので、差別化を図ったものと思われる。ただし、エリックウィリアムズやマーカスカーベイ、ラスタ、音楽等はほぼスルー、カリブの黒人文学も申し訳程度の取扱なので、英語圏カリブの入門書とは言い難い気もする。一方でイギリスのカリブ移民については総花的な扱いで、入門書としては良い気がした。カリブにある旧英領の小さい国や地域の歴史も知ることができる。2023/11/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21566419
  • ご注意事項

最近チェックした商品