朝日新書<br> 「言った者勝ち」社会 ポピュリズムとSNS民意に政治はどう向き合うか

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朝日新書
「言った者勝ち」社会 ポピュリズムとSNS民意に政治はどう向き合うか

  • 著者名:朝日新聞取材班【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 朝日新聞出版(2025/06発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022953223

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内容説明

民意とは何か。国民民主党の躍進はSNSによるものなのか。80年代の中曽根政権、2000年代の小泉政権、安倍政権での「民意」を軸に、各党の世論調査や情勢分析のほか、参政党、日本保守党も含めた動向を分析。派閥・中間団体が消滅した現代日本の権力奪取の構図を独自取材で追う。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

29
80年代の中曽根政権、00年代の小泉政権、安倍政権での民意を軸に、各党の世論調査や情勢分析、参政党や日本保守党も含めた動向を分析した1冊。民意とは何か。国民民主党の躍進はSNSによるものなのか。SNSと動画サイトが注目を集めた24年の選挙を振り返りながら、マスコミと政党はどのように選挙分析しているか、中間団体の衰退とマスコミ不信によるポピュリズムの台頭、55年体制以降の人気取りの変遷から、自民党が派閥を解消した影響、与野党トップが中道路線という状況で、政権交代ではなく多党化へ向かう解説は興味深かったです。2025/07/05

どら猫さとっち

20
ちょうど、参院選が近いときに読み始めた。SNSや動画サイトを駆使した選挙が、昨年かつてない結果を生み出した。しかし、それは恐ろしい事態を引き起こすことにつながった。私たちの民意は、SNSや動画サイトで反映されているのだろうか。かつて中曽根康弘がいう、粘土が砂になった時代、ポピュリズムによる大衆民主主義はどこに向うのか?これからの政治を知るうえで、本書はひとつの手がかりになるだろう。2025/07/20

かず

14
政治学のレポート記述のため読書。課題はメディアと政治の関係性について述べ、インターネットがどう影響するかというもの。今や新聞、TVはオールドメディアと呼ばれ、敵視されている。その代わりのSNSであるが、功罪両面の意見が掲載されている。私はSNSの負の作用を実感している。左右両方の新聞社のFacebookを閲覧するが、コメント欄は率直にいっておぞましい。そこにフェイクニュースが入り込む。今後エスカレートしていくだろう。政治とは一般意思を実現するもの。市民の良識を望む。沈黙の螺旋の逆パターンが興味深かった。2025/11/27

みじんこ

8
中曽根康弘の民意を砂と粘土に例えた話から始まり、2024年のSNSが活用された選挙を振り返ることで現代日本の政治状況が見えてきた。逆「沈黙のらせん」効果等、様々な引用がなされ情報量が多い。選挙でSNSやデータ分析を活用している政治家の実例も紹介され、戦略としては正しいのだろうが憲法43条の「全国民を代表」するという建前を踏まえると悩ましい。終盤で参政党について触れられているが、中間団体の衰退等これまでの論考と「細分化された民意」の反映も相まって伸長は必然だったのだと思えた。刊行当時より更に混沌としている。2025/10/19

すのさん

8
既存メディアは既得権益層と捉えられ、2024年にあった選挙でもSNSにより情報を収集した有権者が多かった。SNSの隆盛は過激な意見を目立たせ、選挙も「考える」ものから「見る」こと重視へと変化している。目立つ意見は無垢な有権者のもとに刺さり、ポピュリスト政党を伸長させてきた。中間団体も権益層として衰退した現在において、個人を団体としてまとめる存在はなく、個人は粒のまま。個人の影響力には限度があり、中間団体の重要性が浮かび上がる。自らの意見に近い政党に投票するという傾向が強まる結果として多党化が進むとみる。2025/09/27

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