内容説明
社会科教育はどのようにして市民を育成するという目的を取り戻せるのだろうか。とりわけ社会・経済的に恵まれない子どもたちをエンパワメントするために、従来の歴史授業から多様性を志向した市民教育(教室空間・授業実践、カリキュラム、子どもたちの社会的実践)に変革する試みを、デザイン・ベースド・リサーチのアプローチによって理論的かつ実践的に描きだす。
目次
市民を作るということ(Making Citizens)
日本語版への序文
謝辞
第1章 イントロダクション――有意義な市民的学習を通して社会科教育を変革する
市民を作るということ
多様な子どもと市民的学習
新しいアプローチを創造すること
オールウッド、オークノル、サリー――3つの多様なアメリカのコミュニティ
3つの調査校における生徒と教師の状況
本書の構成
第2章 本質的に違うこと――市民的学習における本質的な問いとテーマの扱い方
社会科のカリキュラムと教授における生徒の経験
社会科学習を改善するためのテーマと本質的な問い
カリキュラムを作ること
テーマと本質的な問いについての事例――〈社会変革〉のテーマに関して
テーマと問いを用いた生徒による学習
教師による振り返り
テーマと問いを使用する際の10の提案
第3章 話し合う市民たち――社会科授業における開かれた議論
なぜ議論するのか?
議論することの市民的利益を詳細に検討する
一般的な社会科授業で議論は行われているのだろうか?
話し合う市民への3つのアプローチ
市民的学習を促進する真正な議論を構成するための5つのステップ
第4章 市民に求められるコミュニケーションとは――市民的学習のために書くことと表現すること
社会科における市民的学習において、なぜ書いたり表現したりするのか?
新しいカリキュラムのためのストランド開発――市民として書くことと表現すること
教室における書くことと表現すること
創造的な表現――役割を担うこと、役を演じること
論を唱える――ディベートと説得力のあるエッセイ
本質的な問いに取り組むための書くことと表現すること
結論
第5章 「週末の時事問題」を超えて――カリキュラム全体で過去と現在を結びつける
なぜ、市民的学習のために時事問題を取り上げるのか?
うまくやることは想定よりも難しい
有意義な市民的学習のために時事問題を再構成する
時事問題の統合に関する重要な結論
第6章 何が問題なのか?――社会科教室における市民的アクション・リサーチ
市民的学習のための子どもによるアクション・リサーチ
研究対象校における市民的アクション・リサーチ
教室で行う市民的アクション・リサーチのジレンマ
参考文献
解説
『メイキング・シティズン』が日本の社会科教育研究に示唆するもの[桑原敏典]
米国社会科教育研究における『メイキング・シティズン』の位置づけ[斉藤仁一朗]
日本の社会科教育におけるデザイン・ベースド・リサーチの必要性[金鍾成]
アメリカ都市部の教育研究の視点から見た本書の意義[古田雄一]
索引
監訳者あとがきにかえて
著者・監訳者・訳者・資料作成者紹
解説執筆者紹介



