内容説明
高校生のレッドは、キャンピングカーで友人3人、お目付け役の大学生2人と春休みの旅行に出かけていた。だが人里離れた場所で車がパンク。携帯の電波は届かない。そして何者かに狙撃され、残りのタイヤと燃料タンクを撃ち抜かれてしまう。午前零時、サイドミラーにかけられたトランシーバーで、狙撃者から連絡が。その人物は6人のうちのひとりが秘密をかかえている、命が惜しければそれを明かせと要求してきた。制限時間は夜明けまで。閉ざされた空間で展開される極限の探り合いと謎解き。『自由研究には向かない殺人』の著者の新たな傑作!/解説=大矢博子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えにくす
77
高校生のレッドを始めとする男女6人の若者が、キャンピングカーで旅行に出かける。だが山奥で何者かに狙撃されて立ち往生。閉じ込められた彼らの元に犯人から、「6人の中の誰かが抱えている秘密を明かせ」との指示が来た。タイムリミットは夜明けだ。リーダー格の男が最高に胸糞悪い。常に自分が有利になる判断をして間違っても開き直り、次々と独裁ぶりを発揮する。全読者はアイツに腹が立って、何とかしてくれと思うだろう。そして終盤に新たな事実が判明し、見事に引っくり返される。騙されること必至の、クライムサスペンスの傑作だ。★4.32025/08/11
さっちゃん
46
高校生のレッドは友人らと6人でキャンピングカーで旅行へ。しかし道を間違え人里離れた場所でタイヤがパンク。携帯は通じず残りのタイヤと燃料タンクも何者かに狙撃される。犯人は夜明けまでにこの中の誰かが抱えた秘密を明かせと要求するが…。/海外モノは苦手だけどめちゃくちゃ面白かった。キャンピングカー内部でのワンシチュエーションながらダレずにグイグイ読まされる。極限状態での閉鎖空間は人を疑心暗鬼にさせ本性をさらけ出させる。彼の壊れっぷりはある意味犯人より怖かった(かなりムカついた)。年末のランキングに絡みそうな一冊。2025/08/09
ゆのん
42
無我夢中で読んだ後に『面白かったーーっ』と何度も言ってしまう本にたまに出会う。そんな作品だった。ミステリ好きの私が知る中でも最も狭いクローズドサークル(31フィート)。姿の見えない狙撃手。皆がそれぞれ抱える秘密。閉鎖された空間での異常な言動…。臨場感や没入感が凄く、彼らと同じ車中にいるかのよう。とにかく、これは読まないともったいない、読まないと損する作品だ。出版社からのプルーフで読んだので発売はまだなのに早くも次の新作刊行が待ち遠しい。7/30刊行予定。2025/03/14
さぜん
38
ホリージャクソンの進化がすごい。前作は登場人物も多くフィールドも広かった。本作はRVの閉ざされた空間で高校生と大学生の若者6人が突然襲撃され、その理由は彼らの誰かが抱える秘密にあるという。極限状態に置かれた中、互いに疑心暗鬼になり醜悪なやりとりも行われる。主人公レッドの親友の兄の言動の胸糞悪さは格別。人物造形の上手さが光る。明らかになる秘密も驚愕だが、想像を超えた衝撃のラストに読後の満足度は高い。2025/08/16
しゃお
31
RV車という閉鎖された空間を舞台にしたサスペンス。秘密を明かせば乗車しているうちの5人の命は助けるという謎の狙撃手によって、次第に仲間同士でギスギスした空気になり、緊張感と緊迫感が高まり一気読み。伏線、それに示唆されている事からある部分は予想がつくけど、主人公のレッドが自分とそして殺された母親を責めるループから抜け出せる、赦しと希望の物語として印象に残ります。あと、あいつだけは巻末の解説にあるように殴りたく、というかなんなら最初に狙撃されて欲しいと思うぐらいイラつかされましたw2025/07/29
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