内容説明
完璧な物証。しかし証拠能力はゼロ!?
犯人をあげるために刑事が取った許されざる行動とは。
守るべきは己の正義か、真実か――
人間の業の深さをあぶりだす圧巻の法廷ミステリー
20代女性の絞殺現場から、巡査部長大場徳二は密かに銀のロケットを持ち去った。それは幼馴染の右田克夫が肌身離さず持っていた物だった。
右田には前科がある。だが、本当に彼の仕業なのか? 証拠隠滅の罪に怯えながら、大場は単身右田の行方を追う。
一方、手掛かりのなかった捜査本部にも地道な捜査の末、右田の名前が浮上。そんな折、同様の手口による新たな死体が!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
137
時代だろうか・・少し古く感じた。事件そのものは圧倒的に犯人を示しているのに、無罪って。「君の生き方そのものについて無罪判決を下したわけではないので・・」裁判長の言葉が虚しい。いや、そもそも証拠品を現場から拾って隠すってまずいでしょ。一つの噓は新たな噓を生むよね。警察官だって人の子なのはわかるけど、それとこれは別問題な訳で。生い立ちに酌むべき点はあるけれど、だからって殺人の言い訳にはならない。なのにこの犯人の最期はあまりにもあっけなくて許せない。弁護士然りの本作は救いがない。誰にも添えずに読み終えた次第。2024/04/16
まるぷー
15
若い女性の連続絞殺事件。二件めの現場に落ちていた証拠品を大場刑事が持ち去る。そして、三件めの現場に捏造する。このことが捜査は間違った方向ぬ向かう。逮捕された右田敏勝の万城目弁護士は証拠品の捏造を公判で主張し、無罪を勝ち取る。釈放された敏勝は更なる犯罪を起こし、大場は辞職覚悟で単独追う。敏勝をそこまで鬼畜化させた理由は何か?裁判においては弁護側、検察側の証人は偽証だらけ。その偽証が証明されなければ証言は認められる。大場の証拠品捏造もそうだが、冤罪もありえ恐い感じがした。理由はあれ敏勝は裁かれるべきだ。2024/03/05
大福
2
30冊目、読了。 切ない。 警察として、間違えたことをしたかもしれないけど。 警察も人間だもの。 それにしても、サイコパスだな。 この内容、このページ数で 疲れさせない小杉さん。 流石です。2024/02/22
けんこう
1
◎◎2025/03/16
結@貴
1
読後パッとしないが、良作2024/10/28