内容説明
防衛費倍増の財源を巡って政権は揺れていた。予算折衝は激しさを増した。その最中、台湾の潜水艦と日本の漁船の衝突事故が。北京滞在中の都倉響子総務会長の決断は? トランプ、台湾有事――今そこにある「リアルな危機」から、この国の未来を守るのは誰か。安全保障を経済から問う圧倒的長編ポリティカル・フィクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
186
真山 仁は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 今そこにある危機、ポリティカル・フィクション、現実に起きてもおかしくない内容、興味深く読みました。 世界のトレンドは、軍備増強ですが、我が国には、独自路線、軍縮にて永世中立国を目指して欲しいと思います。 軍備の増強には際限がありません。圧倒的な武力で短期間で終わった戦争は、湾岸戦争位しかないのではないでしょうか❓ それ以外は、ウクライナ侵攻も含め、全て泥沼化しています。 https://www.shinchosha.co.jp/book/323324/2025/08/26
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
92
(2025-127)【図書館本-87】防衛費倍増の財源を巡り揺れる政権。予算折衝の最中に起きた台湾の潜水艦と日本の漁船の衝突事故と中国、日本、米国のそれぞれの対応。台湾有事が叫ばれる中、実際にありそうなシナリオだと感じた。残念ながら日本は地政学的には非常に不安定な位置にある国だ。誰しもが戦争は起こしたくないが、起こさない為の抑止力は必要だろう。中国とアメリカの狭間で、日本のとるべき立場は?在日米軍が完全撤退したら日本の防衛はどうなる?色々なことを考えさせられるポリティカル・スリラーであった。★★★★2025/08/25
まーくん
72
台湾有事を関わる軍事衝突を描く「戦争」小説かと思ったが全く違った。昨今の日本を巡る実際の国際情勢から、いかにもありそうな状況をベースに展開するポリティカル・フィクションでした。著者が中心に据えたのは日米安保条約の変質ー在日米軍撤退という安全保障環境の重大変化。20数年前、徒手空拳、若き女性の草の根候補から国会議員となり、今、民自党総務会長の要職を務める都倉響子を主人公に周囲に彼女を支える(或いは立ちはだかる)財務官僚、防衛官僚、政治家を配し、守旧派との対立を乗り越え、緊張する軍事情勢に立ち向かう。⇒2025/09/03
PEN-F
41
日本も決して無関係とは言えない米中関係の緊張感が日々高まる中、防衛費増額のための財源確保をどうするのか?増税なのか赤字国債発行なのか。世界中のほとんどの人が平和を望んでいるはずなのに、何故か世界の国で、何処かの街で争いは起きている。平和は無料ではないんだろうな。2025/08/04
99trough99
33
国会議員歴20年余りで与党総務会長を務める都倉響子が、中国留学時の元同期、華首相との駆け引きで、台湾潜水艦事故の無難な処理に成功する。与党内で非難轟轟となるもほどなく都倉は防衛大臣に就任、アメリカとの交渉にも果敢に挑んでいく。目まぐるしくお話は進むが、こんな憂国の士が今の国会議員にも少数いるだろうから、思い切って任せてみればいいのに自民党....という思いで本書をめくる手は止まらなかった。尻の青いお話かもしれませんが、これぐらい、頑張ってほしいな国会議員!2025/08/17
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