内容説明
敗戦の屈辱に耐えながら炎天下で重労働を強いられた兵士たちは、飢えと望郷の日々の中で何を考え、どう行動したのか。英軍によるジャワ・シンガポール・ビルマ抑留から、米軍によるフィリピン抑留、豪軍によるラバウル抑留まで、日本軍人・軍属の貴重な日記類を読み解き、南方抑留の歴史的背景と過酷な実態を明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Uz あなぐま
2
個人の日記を中心にアジア地域の戦後抑留をみる。被害者であり加害者でもある日本の両義的立場がシベリア抑留との大きな違い。劣悪な居住環境と食料事情、労役の苦しさが、規律の乱れや日本人同士の反目につながる様子はシベリア抑留との共通点。そうしたなかでも日本に残した家族のことを思いやる言葉も多くあった。立場や属性で物事の評価が異なる点や、時間経過で考え方に変化が見られる点も、指摘される。報復的ともいえる危険な労務作業や、奴隷や家畜のように扱われたという人種差別的な体験も書かれる。2026/07/28
タカ
1
戦争は終結した日で終わったわけでなく、実際にはその後何年も続いていたという事実。敗戦以上に抑留中に人間の尊厳を踏み躙られたことによるショックが大きかったという事実。そんな極限状況の中でさえ、これまでを反省し日本復興のための試練と捉え、必死にその環境に適応しようとした日本人を知る。2026/08/02




