内容説明
ロシア史の最も古い時期を扱い「過ぎし年月の物語」という名でも知られる『原初年代記』、ロシア的キリスト教精神を築いた12世紀の『フェオドーシイ聖人伝』、『ニーベルンゲンの歌』などと並び称される傑作『イーゴリ軍記』など、名高いロシアの中世物語を集成。11世紀からピョートル1世登場前夜の17世紀末までの作品を、文学的な見地から幅広く編纂したものとして類がない。各作品解説に加え、ロシア中世文学の表現上の特徴やその史的展開についての概説も収録。世界文学の中に特異な位置を占めるロシア中世文学を知るための、色褪せない物語集。
目次
年代記/原初年代記(抄)/聖者伝/フェオドーシイ聖人伝(抄)/キーエフ・ペチェルスキイ修道院聖僧伝(抄)/自叙伝/モノマフ公の庭訓/主僧アヴァクーム自伝(抄)/宗教説話/ムーロムのピョートルとフェヴローニアの物語/ウラジーミルのチモフェイの物語/トヴェーリ・オートロク修道院開基物語/叙事詩と軍記物語/イーゴリ軍記/バツのリャザン襲撃の物語/ルーシの地の滅亡の物語/アレクサンドル・ネフスキイ伝/ザドンシチナ/世相物語/不幸物語/シェミャーカの裁判の物語/サーヴァ・グルツィンの物語/ロシアの貴族フロール・スコベーエフの物語/訳注/作品解説/訳者解説 ロシアの中世文学について/訳者あとがき/文庫版解説 中村ロシア学のエッセンス(三浦清美)
感想・レビュー
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いると
2
聖人の話や軍記物などロシアの中世の話をまとめたもの。聖書からの引用やたとえ、人物の系列が複雑で読むのに骨が折れたが当時の社会の様子が垣間見られて(といっても民衆からの視点ではないけど)興味深かった。 そしてつくづく、宗教とは支配者層になんと都合の良いものかと思う2025/06/06
海
1
年代記とか軍記とかは個人的にはあんまり面白いと思えないんだけど、宗教の話、世相物語は予想以上に面白かった。19世紀のロシア文学とは明確に違うので、新鮮。2025/05/21
Mits
0
中世と言ってもずいぶんと幅が広くて、古代に片足を突っ込んでる時期から、ほぼ近世のものまである。印象に残ってるのは「主僧アヴァクーム自伝」だったかな。でも一番面白かったのは訳者による解説の部分で、このあたりの歴史をちょっと知らないといけないなと思った。ロシアにとってウクライナは民族発祥の地なのね。2025/06/21




