内容説明
語れないと思っていたこと。
言葉にできなかったこと。
東日本大震災が起きたとき、伊智花は盛岡の高校生だった。
それからの10年の時間をたどり、人びとの経験や思いを語る声を紡いでいく、著者初めての小説。
第165回芥川賞候補作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tαkαo Sαito
21
あとがき含め、素晴らしかった。同じ東北で震災経験した近しい年代の者として、単行本のときにはなかなか読もうと一歩踏み出せていなかったのが事実で心の中を読まれているようなあとがきに刺された。読み終わってから心から読んでよかった、良い文章を読ませてもらえたと思える作品。2025/07/06
あゆお
5
芥川賞候補作だったらしい。もしこの作品が、芥川賞を受賞していたら、くどうさんはどう受け止めたのだろうか。被災地の高校生が、絵画で大賞を取った時のように、なんとも言えない気持ちになってしまうのか。2025/08/05
JUN
3
踏み出す2025/07/27
くま美
2
芥川賞候補になった本。震災を経験した高校生伊智花の2016年から2021年の話。2025/07/25
ことり
2
他人の感情は、わかりたいと思うからこそ勝手に推し量ってしまって難しい 2025/07/10